コンチネンタルとロームが提携、電動車向けパワーエレクトロニクスの開発

SiCパワーデバイスは、高効率な特性を持つことから、電動車バッテリーの電気エネルギーをより有効に活用できる。これにより、電動車の航続を伸ばし、バッテリーサイズ削減に貢献することが可能になる。ヴィテスコ・テクノロジーズは、SiCパワーデバイスを使用することにより、電動車向けパワーエレクトロニクスの効率をさらに向上させることを目指す。
ヴィテスコ・テクノロジーズでは、開発中の800Vタイプインバーターにおいて、SiCテクノロジーを使用したシステムの開発とテストを行っている。インバーターとモーターを組み合わせ、システム全体から、SiCパワーデバイスとアプリケーション設計の最適な組み合わせを見極めることが目的だ。ヴィテスコ・テクノロジーズとロームは今回の提携により、SiCテクノロジーを用いて、量産化に最適でインバーターの最大効率を実現するシステム構築に向け、協力して取り組む。
ヴィテスコ・テクノロジーズは、ロームをSiCテクノロジーのプリファードサプライヤーとして選定した。SiCテクノロジーを、ヴィテスコ・テクノロジーズの電動車向け高圧パワーエレクトロニクスに統合していく。
なお、ヴィテスコ・テクノロジーズでは、SiCソリューションの需要が大幅に増加すると予想される2025年に、最初のSiC搭載インバーターの生産を開始する予定、としている。
《森脇稔》