カーウォッチャーが見た街角のアメリカ車

『60年代街角で見たクルマたち』
『60年代街角で見たクルマたち』全 2 枚

『60年代街角で見たクルマたち』
アメリカ車編
著者:浅井貞彦
監修:高島鎮雄
発行:三樹書房
定価:2800円+税
ISBN978-4-89522-731-5

終戦からしばらくの間、カーウォッチャーと呼ばれる人たちがいた。カメラを片手に街を巡り、珍しいクルマたちを写真に収めていた。その一人である著者が当時撮影したアメリカ車の写真、約400枚も収録した街角写真集が発売された。

東京の霞町(今でいうところの麻布近辺)や赤坂界隈には多くの外国車ディーラーや、それに伴う修理・整備工場が数多くあった。当然そこには最新型の外国車が数多く現れた。中でもアメリカ車は、当然のことながらアメリカ大使館や、連合軍の将官およびGHQ高官用宿舎として接収されていた帝国ホテル、GHQ庁舎として接収されていた第一生命館(現在のDNタワー21の一部)周辺や、地方でもアメリカ軍の基地などがあると見ることが出来た。

そういったクルマたちをカメラ片手に追いかけていたカーウォッチャーの中には後年、自動車ジャーナリストをはじめとしたクルマにまつわる仕事に就いた人たちも多い。著者はその道には進まなかったものの、近年に至るまで国内外のクラシックカーイベントで撮影する姿が見られるほど、熱心にクルマを追いかけていた。

この本はそんな著者が1950年代を中心に東京をはじめ、横浜などの多くの街角で撮影したアメリカ車をメーカー別にまとめたものである。その写真には当時の街並みが写っており、時代の流れや世相が見えてくる。また、それぞれの写真にはキャプションが添えられており、そこには車名とともに撮影年と場所やその時のエピソードが記載されているのも興味深い。

さらに、メーカーや、車種ごとの解説も充実しているので、当時のアメリカ車を知る上でも参考になろう。

なお本書は2014年刊行の同書の内容はそのままに、アメリカ車の代表格であるキャデラック『エルドラド』などの写真を収録して装丁を一新した新装版である。

出版元である三樹書房が創立45周年、グランプリ出版は創立40周年を迎えたことから、「期間限定・ミニカープレゼント(先着30名限定)」キャンペーンを、6月1日からスタートさせている。直接購入フォーム、メール、および電話・FAX で直接出版元に購入の申込みをしたお客様を対象としたキャンペーンで、トミカ製フェラーリ『エンツォ 』、日産『GT-R』、いすゞ『エルフ車両運搬車』のいずれかがプレゼントされる(銘柄は、予告なく途中で変更になることがある)。また、期間中、商品送料は全国一律 300 円(購入金額合計金額 6,000 円以上で送料無料)。さらに、2社の創立記念社名入り特製ボールペンがプレゼント(2社合計本体価格6,000円以上)される。期間は6月1日から7月31日注文分まで。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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