「海のもしもは118番」って知ってました?119番との使い分けは【岩貞るみこの人道車医】

「あかぎ」
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海の事故は118番

クルマに乗っている私たちにとって身近な緊急通報といえば119番である(今回は110番にはふれません)。

交通事故=119番。
車両火災=119番。
大きなケガや病気、これからの季節の熱中症も、119番だ。

しかし、夏。海のレジャーが増えるこの季節、覚えておきたいのは、「118番」である。

118番って、なに?

118番をかけてつながる先。それは、海上保安庁である。

運用司令センター
そう、あの海猿が助けにきてくれるのである!(※来ません。状況に適した海上保安官が助けに来てくれます。)映画『海猿』のファンで、映画館に何度も足を運んだ身としては、夢のような話である(※くどいようですが、海猿=潜水士がいつも来るわけではありません。あくまでも状況に適した海上保安官が=以下省略)。

海上保安庁の仕事は、海の安全を守ること。仕事は多岐にわたるけれど、一般的に私たちが遭遇しそうな海の事故は、以下のとおりだ。

1)プレジャーボートの転覆
2)水上オートバイでの事故
3)サーフィンで沖に流された
4)離岸流(波打ち際から一気に沖に戻ろうとする流れ)で沖に流された
5)磯場に孤立した釣り人
6)防波堤からの海中転落(人)
7)防波堤や崖からの海中転落(クルマごと)

こうしたときは、ぜひ、118番で海上保安庁に出動を要請したい。

ヘリで救助にきてくれる海上保安官

118番と119番、どう使い分ける?

でも、ちょっと待った。118番と119番、どう使い分ければいいのだろう。砂浜の事故(ケガや熱中症など)なら、119番で消防を呼べばいいと思う。でも、たとえば、波打ち際にいた人が離岸流でどんどん沖に流されていく場合、どこまでが119番で、どこから先が118番なのだろう?

なので、ここはドキドキしながら海上保安庁に電話してみた。電話応対で、海猿が出ちゃったらどうしよう(絶対に出ません!)。

「どちらでもいいので、思い出した方にすぐに通報してください!」

きっぱりとした声で即答された。そう、離岸流はもちろん、上記に当てはまるような場合、「どっち? どっち?」と、迷っているヒマがあるくらいなら、どちらかにすぐ、かけることだ。交通事故は時間との闘いというけれど、水の事故だって同じように時間との勝負なのである。

「うみたか」
118番か119番のどちらかに連絡すると、それぞれ指令室(消防の呼び方。海上保安庁の場合は運用司令センターと呼ばれている)で通報者の位置情報を取得できるようになっている(スマホの位置情報で把握)。そして、通報内容を確認したうえで、海上保安庁と消防、とにかくどちらかが現場に、一刻も早く行けるよう連携するのである。

また、海上保安庁は救急車を持たないため、海上保安庁が救助した要救助者を、消防が運ぶという連携も欠かせない。

もちろん、要救助者がいる場所が陸から海上に離れれば離れるほど、海上保安庁の担当になってくる。特に海上保安庁の場合は、海上を巡視船が巡回しているため要救助者のいる場所が沖であるほど、消防よりも早く要救助者にアクセスできる可能性が高い。

この緊急通報、聴覚や言語機能に障がいのある人には、「NET118」というサービスが令和元年11月から開始されている。

NET118のQRコード
ここにあるQRコードを読み取るか、entry@net118.jpを直接宛先に入力して空メールを送信すると登録用のメールが返ってくるので、事前登録をしておくといざというときに活用できる。

(消防庁も「Net119緊急通報システム」を導入中。市町村ごとに導入状況が異なるため確認して利用してください。)

今年の夏も、交通事故はもちろん、海の事故もないよう安全に楽しく過ごしましょう。そして、ふだん、海上保安庁には馴染みがないのでどきどきしちゃうかもしれないけれど、

「海のもしもは118番」

お忘れなく!

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

《岩貞るみこ》

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