トヨタ流国内需要喚起策、新車価格10万円値下げも[新聞ウォッチ]

トヨタ・アクア
トヨタ・アクア全 2 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

【画像全2枚】

新型コロナウイルスの感染者の急増や年代層の広がりから、東京都が感染状況に関する警戒レベルを4段階で最も高い「感染が拡大している」へ引き上げるなど、「第2波」を予兆する動きもみられる。

また、観光支援事業の「Go To トラベル」についても、政府は予定通り7月22日から始める姿勢を崩していないようだが、東京都の警戒レベルの引き上げで
一段と逆風が強っており、延期の可能性も否定できない。

きょうの毎日は「Go To『なぜ今?』」とのタイトルで「経済活動の再開を加速したい政府は難しい判断を迫られそうだ」と指摘。朝日の社説でも「感染防止と社会経済活動をどう両立させるのか。その課題の重さと難しさを、安倍政権は改めて認識すべきだ」など取り上げている。

こうした中、トヨタ自動車が、国内で販売する小型車『アクア』や高級車「レクサス」など、新車の購入価格を実質5万~10万円引き下げる方針を打ち出したという。きょうの日経が1面で報じているが、値下げ原資を販売店ではなくメーカーが負担する措置で、新型コロナウイルスの感染問題で停滞する新車販売をテコ入れし、国内生産を維持する狙いのようだ。

記事によると、売った台数に応じて販売店に一定額の値下げ原資を渡す販売奨励金制度を6~9月末までの期間限定で導入。販売店独自の新車価格の引き下げは一般的だが、メーカーのトヨタが主導する形では珍しいとしている。

日経の記事では「トヨタは金融危機時なども実施してこなかったとみられる」「奨励金は北米で各メーカーが多用。収益性を落とすため日本では敬遠されてきたが『140万台は力ずくで売る」(トヨタ幹部)と方針転換する』とも伝えている。裏返していえば、今期の営業利益5000億円の黒字を見込んでいるトヨタとはいえ、強い危機感を抱いている証でもある。

その記事の内容からは、「値引き」なのか「値下げ」なのか、建前と本音がイマイチはっきりしないが、メーカーからの手厚い補助は、新車の購入を考えているユーザーにとっては大歓迎。だが、「新車は正価販売」と宣言するメーカーもある中で、緊急事態下とはいえ「お行儀の悪い売り方」が横行すれば、後々禍根を残しかねない。

2020年7月16日付

●GoTo野党「延期」迫る、衆院予算委、再生相「感染防止と両立」(読売・4面)

●日産EVに活路、新SUV「アリア」発表(読売・8面)

●リニア開業「27年難しい」JR東海社長(読売・8面)

●熱意と誠実さ思い込めた、内田誠社長インタビュー(朝日・6面)

●都、警戒最高レベル、新型コロナ、GoTo再検討要請(毎日・1面)

●トヨタ最大10万円値下げ、コロナ禍、国内販売店に原資提供(日経・1面)

●ブリヂストン「賢いタイヤ」提案、故障予測や燃費改善指導(日経・12面)

●ガソリン9週連続上昇、店頭131.8円、卸値引き上げ受け(日経・15面)

《福田俊之》

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