メルセデスベンツ CLA 新型に新世代PHV「EQパワー」…生産開始

1.3リットルターボ+モーターのPHVシステム

バッテリーの充電を支援するMBUX

回生ブレーキの強弱はパドルで5段階に切り替え

メルセデスベンツ CLA 新型のPHV
メルセデスベンツ CLA 新型のPHV全 11 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は、新型『CLAクーペ』と『CLA シューティングブレーク』のプラグインハイブリッド車(PHV)の生産を、ハンガリー・ケチケメート工場で開始した、と発表した。

メルセデスベンツの新世代のPHVには、「EQパワー」の名前が冠されている。EQパワーでは、最新の直噴システムを採用したターボエンジンと、高出力モーターを搭載した。力強い動力性能を引き出すエンジンに、モーターのブースト機能が追加されることにより、アクセル操作に対応する素早いレスポンスと、途切れることのない加速感覚を追求している。

1.3リットルターボ+モーターのPHVシステム

新型CLAのPHVが、「CLA 250 e クーペ」と「CLA 250 e シューティングブレーク」グレードだ。PHVパワートレインは、エンジンが直噴1.3リットル(1332cc)の直列4気筒ガソリンターボで、最大出力160hp/5500rpm、最大トルク25.5kgm/1620rpmを発生する。モーターは最大出力102hp、最大トルク33.6kgmを引き出す。PHVシステム全体で、218hpのパワーと45.9kgmのトルクを獲得する。動力性能はクーペの場合、0~100km/h加速が6.8秒、最高速は240km/hに到達する。

バッテリー(二次電池)は、蓄電容量15.6kWhのリチウムイオンだ。ダイムラーの子会社のドイチェ・アキュモーティヴ製となり、水冷式で重量はおよそ150kg。EVモードでは、クーペの場合、最大79km(NEDC:新欧州サイクル)をゼロエミッション走行可能。欧州複合モード燃費71.4km/リットル、CO2排出量31g/kmと、高い環境性能を備えている。EVモード時の最高速は140km/hとした。メルセデスベンツ CLA 新型のPHVメルセデスベンツ CLA 新型のPHV

バッテリーの充電を支援するMBUX

バッテリーの充電は、出力7.4kWの交流(AC)ウォールボックスを利用して、およそ1時間45分。出力24kWの直流(DC)急速充電の場合、バッテリーの8割の容量を、およそ25分で充電できる。また、エンジンは電気モーターで始動する。このため、12ボルトのスターターは装備されていない。

最新の「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を搭載している。「Mercedes me Charge」は、ドライブ途中での充電に役立つ。これは、MBUXインフォテインメントシステムが、充電ステーションを見つけるのを支援するものだ。 MBUXシステムは、自然な音声を理解する。ドライバーが、「ハイ、メルセデス。近くの充電ステーションを見つけて」と言うだけで、最寄りの充電ステーションの検索を開始する。

また、ナビゲーションシステムのデータ、速度規制、走行する道路を考慮したインテリジェントなルート案内が可能だ。計画されたルート全体を考慮し、電動での走行モードを優先してくれる。メルセデスベンツ CLA 新型のPHVメルセデスベンツ CLA 新型のPHV

回生ブレーキの強弱はパドルで5段階に切り替え

また、MBUXを活用した新しいドライブプログラム、「エレクトリック」と「バッテリーレベル」が利用できる。エレクトリックプログラムでは、最大のeパフォーマンスが体験することが可能だ。エンジンは、ドライバーがアクセルペダルを深く踏み込んだ場合にのみ、作動する。

また、エレクトリックプログラムでは、ステアリングホイールの奥に装備されるパドルを使用して、回生ブレーキの強弱レベルを選択することができる。ステアリングホイールのパドルを操作することにより、5段階の回生ブレーキのレベル(DAUTO、D+、D、D-、D--)が切り替えられる。

走行モードは、コンフォート、ECO、スポーツの3種類のモードが選択できる。ドライバーはEVモードでの走行を優先したり、ドライビングダイナミクスに重点を置いたり、EVモードでの航続を延ばす目的で、エンジンによる駆動を優先したりすることができる。

メルセデスベンツは、この新型CLAクーペとCLA シューティングブレークのPHVの生産を、ハンガリー・ケチケメート工場で開始した。同工場は、メルセデスベンツ初の「フルフレックス工場」だ。コンパクトカーから後輪駆動セダン、電動車を含むさまざまなドライブトレイン車、複数の車両アーキテクチャを、柔軟に1つのラインで生産することを可能にしている。メルセデスベンツは、ケチケメート工場でPHVを生産するのは、今回が初めて、としている。

《森脇稔》

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