スバル 中村社長「米国販売60万台確保し通期黒字に」…第1四半期営業損益は157億円の赤字

スバル・レガシィ(米国仕様)
スバル・レガシィ(米国仕様)全 8 枚
SUBARU(スバル)が8月4日に電話会議で発表した2021年3月期の第1四半期(4~6月期)連結決算は、新型コロナウイルスの感染拡大により、営業損益が157億円の赤字(前年同期は922億円の黒字)となった。

通期の営業利益は800億円(前期比62%減)の黒字確保を予想した。第1四半期のグローバル連結販売は前年同期比49%減の13万3100台と、大きく落ち込んだ。主力の米国は49%減の9万1100台で、過去最高だった前年同期から暗転した。日本も46%減の1万8600台と苦戦した。

販売の不振による売上減や構成差による営業減益要因は1015億円にのぼった。研究開発費は拡充させているので139億円の減益に作用した。また、為替は1ドル107円で3円の円高となったものの、販売減などに伴う未実現利益分があるため通貨全体では23億円の増益要因になった。売上高は4570億円(45%減)、純損益は77億円の欠損(前年同期は665億円の黒字)だった。

これまで公表を控えてきた通期予想は、営業利益800億円のほか、純利益は600億円(61%減)とした。グローバル販売は13%減の90万台を見込んでいる。

電話会議で中村知美社長は、通期の業績について「先行きを見通すのは難しいが、現時点で可能な限りの想定で計画を立てた。為替レートは(現状より円高の)1ドル105円を前提としており、そのうえでわれわれは800億円の営業利益をやっていきたい」と述べた。国内では下期に新型『レヴォーグ』を発売する計画で、8月20日から「先行予約」の受け付けも始めると明らかにした。

業績を左右する米国の販売については、20年暦年ベースで「全需の動向について行き、59万台から60万台(前年比15%減)レベルを目指したい」と指摘した。また、米国の20年の市場については、再びロックダウンが起こらないとの前提で、1400万台から1450万台(前年比15%減)程度との見通しを示した。そのうえで「新型コロナの世界最大の感染国でリスクがあり、不安定ではあるが、回復力をもっているのも米国」と指摘した。スバル・レヴォーグ・プロトタイプ(東京モーターショー2019で発表)

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  3. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  4. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  5. 「動画を観る」もっとも良い方法とは? トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の場合は?[車内エンタメ最新事情]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る