アウディ S3セダン 欧州発表…A3 新型シリーズの高性能モデル

Sモデルらしいスポーツ性を強調

第3世代のインフォテインメント「MIB 3」

2.0リットルターボは最大出力310ps

アウディ S3 セダン 新型
アウディ S3 セダン 新型全 14 枚

アウディは8月11日、新型『S3セダン』(Audi S3 Sedan)を欧州で発表した。新型アウディ『A3セダン』をベースに開発された高性能な「S」モデルだ。

Sモデルらしいスポーツ性を強調

エクステリアは、新型A3セダンをベースに、Sモデルらしいスポーツ性が強調された。フロントは、大型化されたシングルフレームグリルと、バンパーの大型エアインテークが特徴だ。ドアミラーカバーは、アルミカラーで仕上げた。アウディのデザインの新しい要素として、ホイールアーチがより強調されている。

オプションで、「マトリクスLEDヘッドライト」が選択できる。デイタイムランニングライトは、15個のLEDで構成されており、そのうちの10個が2本の縦線を形成している。リアには、大型ディフューザーと4本のテールパイプが装着された。

第3世代のインフォテインメント「MIB 3」

新型S3セダンには、第3世代のモジュラーインフォテインメントプラットフォーム、「MIB 3」を搭載している。その計算能力は従来よりも10倍速く、「LTE Advanced」速度でのインターネット接続を可能にし、車内をWi-Fiホットスポット化することができる。アウディ S3 セダン 新型アウディ S3 セダン 新型

ナビシステムのルート案内は、柔軟で正確だ。ナビシステムは、交通渋滞の予測、「Google Earth」からの高解像度の衛星写真などの情報を提供する。頻繁に選択される目的地や空調の好みなどの個別の設定は、最大6つのユーザープロファイルに保存できる。

「アウディコネクト」のオンラインサービスには、「car-to-X」サービスも含まれている。これにより、利用可能な駐車場を見つけたり、ドイツ・デュッセルドルフやインゴルシュタットなどの都市の信号機と通信して、青信号で通過できる推奨速度を表示したりすることができる。

スマートフォンは、「myAudi」アプリ、Apple 「CarPlay」、グーグル「Android Auto」、「Audiフォンボックス」と連携する。各種デバイスを、誘導充電することもできる。

「アウディコネクトキー」も選択できる。これにより、Androidスマートフォンによって、車両のロックやロック解除を行い、エンジンを始動することができる。3Dサウンドを備えた「Bang&Olufsen」のプレミアムサウンドシステムが用意されている。アウディ S3 セダン 新型アウディ S3 セダン 新型

2.0リットルターボは最大出力310ps

新型のパワートレインには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンの最新版を搭載する。このエンジンには、必要に応じて吸気バルブのリフトを調整する「アウディ・バルブリフト・システム(AVS)」が採用されており、燃焼や熱管理の効率を高めた。新型の最大出力は310ps、最大トルクは40.8kgmとなり、従来型に対して、10ps、2kgm強化されている。

トランスミッションは、7速「Sトロニック」で、駆動方式は4WDの「クワトロ」だ。リアアクスルの前方にレイアウトされた油圧マルチプレートクラッチは可変式で、路面の状態や走行条件に応じてフロントアクスルとリアアクスルの間で駆動トルクを最適に配分する。このクワトロは、ESCとオプションのコントロールダンパーと密接にリンクしている。

新型の動力性能は、0~100km/h加速が4.8秒、最高速が250km/h(リミッター作動)。ドライバーは、「アウディドライブセレクトシステム」を使用して、パワフルな4気筒ターボエンジンのサウンドをさらに鮮明にすることができる。

新開発の電動ブレーキブースターは、強力で自然な減速を追求する。4つのブレーキディスクは、冷却機能付き。ブレーキキャリパーは黒で、オプションで赤が用意された。ホイールは18インチが標準で、19インチはオプションとなる。

サスペンションには、4リンクのリアアクスルと「プログレッシブステアリング」を標準装備する。車高は15mm引き下げられた。オプションで、ダンパーコントロール付きの「Sシリーズスポーツサスペンション」が選択可能。バルブの位置に応じて、ダンパー内のフルードの流れをコントロールする。制御ユニットが信号をミリ秒単位で処理し、各ダンパーを路面の状態、走行条件、ドライバーの要求に適合させる、としている。

《森脇稔》

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