貴重な サファリ仕様レオーネ や レガシィ速度記録車 などを見られる! 富士スバル太田店で展示中

レガシィ(BC5)10万km速度記録達成車(1989年)(左)とレオーネ(AA5)サファリラリー仕様車(1988年)
レガシィ(BC5)10万km速度記録達成車(1989年)(左)とレオーネ(AA5)サファリラリー仕様車(1988年)全 43 枚

『レオーネ』のサファリラリー仕様車や『レガシィ』10万km速度記録達成車など、めったに見られない伝説のスバルモータースポーツ車両4台が地元群馬のディーラーに展示され、スバリストの熱視線を浴びている。

群馬県太田市にある富士スバル太田店の店頭に集まったのは、レオーネ(AA5)サファリラリー仕様車(1988年)、レガシィ(BC5)10万km速度記録達成車(1989年)、インプレッサ(GC8)グループAラリー車(1996年)、インプレッサ(GDB)WRカー(2006年)の4台。同店で9月5~6日に開催予定の、スバル専門パーツメーカーである「KITサービス」(群馬県太田市)と「湾岸」(千葉県市川市)によるカスタマイズフェアの目玉である。

同店には既に上記インプレッサ2台を展示。今回のイベントに合わせてKITの小関高幸社長が大切に保管していた2台が加わることになり、スバルのモータースポーツの歴史に刻まれる貴重なマシンが勢揃いすることとなった。

近年のスバルモータースポーツをけん引してきたのは1988年に設立したスバルテクニカインターナショナル(STI)だが、それよりずっと以前からスバル車を駆って内外のラリーやダートトライアルなどに精力的に参加してきたのがKITだ。モータースポーツ関係者から親しみを込めて“親分”と呼ばれた故・小関典幸氏が上州オートクラブを設立したのは1964年。これがKITの源流となり、73年から海外で「スバルモータースポーツグループ」(SMSG)として参戦を開始。79年からはサファリラリーにプライベートチームとして10年間参戦するなど、スバルがWRCに本格参戦するまでの道筋を作った。

今回展示されているレオーネは1987年に数台製作された中の1台で、実戦で使う事なく保管していた個体。2年前に開催されたモータースポーツジャパンでお披露目されたものだ。その時に経年劣化していた下周りなどゴムや樹脂部品を取り換えてリフレッシュしている。走行距離は驚きの14km。小関社長が父の“形見”として大切に保管していたもので、「紫外線にも当てたくない」と大切にしてきた車両である。エンジンはノーマルながら、足回りなどほとんどが当時のグループAの状態そのまま。アニマルバーや大径のフォグランプがサファリ仕様らしい。

レガシィは、1989年に10万km走行のFIAの連続走行・世界速度記録を達成したマシン。赤、白、黄色、グレーと4台が製作され、そのうちグレーを除く3台がアタック。その中で白の2号車が10万kmを447時間44分09秒887で走破し、平均速度は従来を10km/h以上も上回る223.345km/hを記録した。今回展示されている白の個体がまさにそれで、あの親分がステアリングを握っていた。2016年にスバル研究実験センター(SKC)で開催されたスバル・ファンミーティングではサプライズ走行を披露しており、今も220km/hは問題なく出せるコンディションという。

1996年のインプレッサは、故・コリン・マクレーがWRCのサンレモで優勝した「インプレッサ555」。この年、アクロポリスやカタルニアでも優勝し、スバルに2年連続チャンピオンの称号をもたらしている。チャンピオンナンバーである「1」を付けているのが誇らしい。ステアリングがかなり手前にセッティングされているのは、ステアリングを抱え込むようなスタイルだったマクレーならでは。

2006年の2代目インプレッサは、マイナーチェンジで”鷹の目”となった時代のWRカー。WRCの日本ラウンドとして北海道の十勝地方で開催されたラリージャパンに、エースドライバーだったペター・ソルベルグが参戦した。展示されるのはそのスペアカー。ワイドフェンダーや大型リヤウイングが迫力ものだ。

スバルモータースポーツ史にその名を刻んだこの4台が一堂に会するのは今回が初めて。富士スバル太田店でのフェアは9月5~6日だが、8月26日時点では既に展示されており、期日までいつでも見学できるようになっている。

《嶽宮 三郎》

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