2020年車載用LiB世界市場、新型コロナ影響で減少のシナリオも 矢野経済予測

リチウムイオン電池を搭載するEV・PHEV(参考画像)
リチウムイオン電池を搭載するEV・PHEV(参考画像)全 6 枚

矢野経済研究所は、2020年の車載用リチウムイオン電池(LiB)世界市場を調査。市場ベース予測では、新型コロナウイルスの影響により減少に転じる見込だとした。

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調査は2020年5月から7月、日本、韓国、中国の車載用LiBメーカーを対象に、同社専門研究員による直接面談取材および文献調査を併用して行った。

調査結果によると、2019年の車載用LiB世界市場規模は容量ベースで前年比17.6%増の133.1GWhと推計する。xEVタイプ別の出荷容量はHEVが1.9GWh(前年比85.7%増)、PHEVが9.3GWh(同2.9%減)、EVが121.8GWh(同18.8%増)となり、EV用LiBの構成比が9割を占めた。

欧州を中心にHEVが伸びを示し、EVではテスラ『モデル3』等を中心に中容量EVが大きな成長を見せているものの、PHEV、低容量EVは前年割れに転じている。特に中国では、補助金条件の変更等を背景に需要は伸び悩んでいる。車載用LiB世界市場はこれまで堅調な成長基調を見せてきたが、市場を牽引してきた中国市場で補助金の減少を受け、成長鈍化傾向を見せている。

今後の予測については、コロナ禍によって産業全体が縮小した世界の自動車市場を背景に、また現時点での各国の景気・経済対策等を考慮。車載用LiB世界市場の政策ベース予測と市場ベース予測、2つの成長予測を行った。

政策ベース予測では、世界的な環境規制強化の動きと、各国の普及政策、自動車メーカー各社の電動化シフトを背景に、2020年も欧州を中心にxEV市場が成長を維持するシナリオを読み込んでいる。政策ベース予測における2030年の車載用LiB世界市場規模は、容量ベースで2025年比95.3%増の1720.8GWhになると予測する。

一方、市場ベース予測では、使い勝手の良さや車両価格の求めやすさなどの消費者側のニーズを背景に、新型コロナウイルスの影響による経済の減退を受け、2020年のxEV市場が前年割れで推移するシナリオを読み込んでいる。しかし、翌2021年から回復傾向となり、2030年の車載用LiB市場規模は、容量ベースで2025年比72.0%増の496GWhとなると予測する。内訳はHEV用が容量ベースで7.3GWh(2025年比71.1%増/構成比1.5%)、PHEV用が45.4GWh(同66.0%増/同9.2%)、EV用が443.2GWh(同72.7%増/同89.4%)になる見通しだ。

《纐纈敏也@DAYS》

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