東大発AIベンチャー、ドラレコ映像から個人情報を自動除去する新技術開発

個人情報に関わる要素を全て自動で認識し、自動で消し込む
個人情報に関わる要素を全て自動で認識し、自動で消し込む全 4 枚

東京大学発AIベンチャー企業のTRUST SMITH社は9月1日、「ドライブレコーダー映像から個人情報を取り除くAI」の開発に成功したと発表した。

【画像全4枚】

近年、普及が加速するドライブレコーダーだが、記録される映像には顔や表札、車のナンバープレートなど、多くの個人情報が含まれる。事業者の個人情報の取り扱いについては、個人情報保護法遵守の義務があり、今年6月には改正個人情報保護法が公布され、「保有個人データ」該当に必要な保有期間要件が撤廃されるなど、規制は厳格化の傾向にある。

TRUST SMITH社が開発に成功したドライブレコーダーの映像から個人情報を取り除くAIは、個人の顔面や表札、車のナンバープレートなど、個人情報に関わる要素を全て自動で認識し、該当箇所をモザイクのように自動で消し込む技術だ。

この技術は、筑波大学大学院の坂本航太郎氏が中心となって考案・開発に成功したもの。既存の映像処理技術では困難だったオンプレミス(自社運用)での処理が可能となり、ドライブレコーダーで撮影される映像に対して、リアルタイムで個人情報を特定し、取り除くことができる。また、最先端の技術を活用した独自のライブラリにより、情報量の多い高精度の映像に対しても高速に処理できる。

同技術は、プライバシーの問題解決はもちろん、コスト面についてのメリットも期待できる。改正個人情報保護法により、長期の保存を行わない顔写真データ等についても、開示請求や利用停止請求に応じる義務が発生し、事業者の個人情報取り扱いコストの増大が予想されるが、同社が開発したAIによりドライブレコーダーの映像から個人情報を取り除くことで、その映像は「個人情報」ではなくなるため、個人情報取り扱いに関する法的義務を免れることができる。

TRUST SMITH社はこれまで、トラックの自動運転技術の開発をはじめ、モビリティ分野での技術開発を進めてきた。そして、今後モビリティの分野にて、映像データから個人情報を取り除くAIの重要性が一層高まると推察している。同社では今回開発に成功した映像データから個人情報を取り除くAIなど、最先端の技術の実装により、より良い社会の実現を目指していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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