ブラバム BT62 に700馬力の「R」、サーキット専用車が公道走行仕様に

公道走行に必要な法規に対応

ボタン操作で車高は4段階に切り替え可能

5.4リットルV8自然吸気エンジンを搭載

ブラバム BT62R
ブラバム BT62R全 12 枚

元F1ドライバーのデビッド・ブラバム氏が立ち上げた自動車ブランドのブラバム・オートモーティブは9月3日、サーキット専用車のブラバム『BT62』の公道走行可能バージョン、『BT62R』(Brabham BT62R)を発表した。

公道走行に必要な法規に対応

デビッド・ブラバム氏は1965年に生まれ、F1で3度タイトルを獲得したジャック・ブラバム氏の三男として知られる。デビッド・ブラバム氏は1990年と1994年、F1に参戦した。その後、全日本GT選手権やルマン24時間耐久レースなどで活躍してきた。

そのブラバム・オートモーティブのブランド第一号車が、ブラバムBT62だ。車名の「BT」とは、ブラバムのF1マシンのシャーシ名に付けられていたBTに由来する。これは、1961年にブラバムF1を立ち上げたジャック・ブラバム氏とロン・トーラナック氏の名前の頭文字をとったものだ。

このサーキット専用車のブラバムBT62に、公道走行が可能な仕様として、ブラバムBT62Rが設定された。公道走行に必要な法規への対応が図られる。また、前後アクスルにリフトキットを追加し車高を上げる、ステアリングロックの幅を広げる、エアコンを追加する、ドアロックとイモビライザーを取り付けるなど、公道ユースを想定した変更が施された。ブラバム BT62Rブラバム BT62R

ボタン操作で車高は4段階に切り替え可能

BT62Rは、サーキット専用車のBT62に対して、公道走行に必要ないくつかの変更を施した。足回りには、車高を調整できるサスペンションを採用した。これは、公道とサーキットの両方で、最適なセッティングを得るための変更だ。また、段差を超える際には、ボタンを押すだけで、車高が70mm、90mm、110mm、130mmに切り替えられる。室内のノイズを抑え、騒音規制に適合するために、新しい排気システムも装着している。

新設計のフロントリップスポイラーとリアディフューザーにより、公道走行に対応しながら、サーキットにおけるエアロダイナミクス性能も追求した。新しいルーフマウントエアインテークと公道向けの大型リアウィングも備わる。タイヤは、モータースポーツ由来の高摩擦コンパウンドを使用したグッドイヤー「イーグルF1スーパースポーツ」だ。このロードタイヤは、卓越した横方向のグリップとトラクションを提供するという。

インテリアには、エアコンとヒーター付きフロントガラスを採用した。オプションで、スピーカーシステムも装着できる。カーボンファイバー構造のシートも、公道走行用の新しいデザインだ。コントラストステッチ加工が施されたレザー&アルカンターラ仕上げとした。アルカンターラを使ったルーフライナーにより、遮熱と遮音対策が施された。オーダーメイドの収納コンパートメントも備わる。

ダッシュボードには、サーキット向け表示が可能な新しいデジタルコックピットが装備された。このデジタルコックピットには、リアカメラからの映像が表示される。

5.4リットルV8自然吸気エンジンを搭載

ブラバムBT62Rのミッドシップには、5.4リットルのV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載する。公道で使用するために、エンジンマッピングが変更された。最大出力700hp、最大トルク68kgmを引き出す。

6速シーケンシャルトランスミッションは、ギア比が変更されており、公道での使用により適したものとした。この6速シーケンシャルトランスミッションには、パドルシフトが備わる。

ブラバムBT62Rには、「セレブレーションシリーズ」が用意される。限定装備として、18カラットのゴールドロゴとエンブレム、オーダーメイドのカーボンインテリアを装備した。サーキット向けリアウィング、フロントリップスポイラー、ディフューザーをセットした専用の「トラックパック」も採用されている。

《森脇稔》

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