下り勾配で列車が勝手に動き出す…重大インシデントに認定された京都丹後鉄道の逸走事故

京都丹後鉄道の気動車(KTR800形)。
京都丹後鉄道の気動車(KTR800形)。全 1 枚

国土交通省の運輸安全委員会は10月6日、京都丹後鉄道宮津線で発生した本線逸走事故を重大インシデントに認定した。

この事故は10月4日21時5分頃、京都府宮津市内の丹後由良~栗田(くんだ)間を走行中の西舞鶴20時30分発豊岡行き249Dで発生したもので、栗田駅手前で異音を感じた運転士が非常ブレーキをかけて列車を停車。点検のため降車しようとしたところ、下り勾配のために列車が「転動」と呼ばれる現象で勝手に動き始めた。運転士は再度ブレーキ操作を行なったが、列車は栗田駅を通り過ぎ、約242m逸走し、停車したという。

運輸安全委員会では現在、原因を調査しているが、報道によるとブレーキ装置の一部に空気漏れが確認されたという。車両を減速・停車させる場合、多くは基礎ブレーキとして空気ブレーキ方式が用いられているが、これには、シリンダーから送られる空気圧を使って車輪に摩擦材を押し当てる「踏面ブレーキ」というものが使われている。

京都丹後鉄道では「ブレーキ制動力が低下し、停止位置を超える事象が発生しました」として、10月7日に陳謝している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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