メルセデスベンツの新型EV、3車種のプロトタイプ写真… Eクラス と GLE に相当するEVも開発中

新型SクラスのEVに相当するEQSは航続700km

EQSの開発は最終段階に

モデル名に「E」を冠するEQEとEQE SUVのプロトタイプ

メルセデスベンツの新型EV 3車種のプロトタイプ(左からEQE SUV、EQS、EQE)
メルセデスベンツの新型EV 3車種のプロトタイプ(左からEQE SUV、EQS、EQE)全 9 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は10月6日、現在開発を進めている新型EV、『EQS』、『EQE』、『EQE SUV』の3車種のプロトタイプの写真を公開した。

「EQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。EQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。EQブランドの市販第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』だ。

新型SクラスのEVに相当するEQSは航続700km

今回、プロトタイプの写真が公開されたEQSは、EQブランドの市販第3弾となる。EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。

EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャーを採用した最初のモデルだ。EQSの欧州発売は、2021年を予定している。

EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャーのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大700km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしている。

EQSには、「MBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)」に代表されるコントロールと表示システムをはじめ、先進運転支援システム(ADAS)など、メルセデスベンツの最新技術が導入される予定だ。

EQSの開発は最終段階に

EQSは現在、ドイツ・インメンディンゲンのテスト&テクノロジーセンターを拠点に、最終テストに取り組んでいる。さらに、スカンジナビア地域での厳しい冬のテスト、イタリア・ナルドのサーキットでの高速テスト、南アフリカの暑さの下で車両全体のテストが進められている。中国と米国でも走行テストを実施している。

EQSの開発テストでは、電動パワートレインとバッテリーに特別な注意が払われている。最も厳しいメルセデスベンツの基準に従って、テストと認証を行う。開発テストの延べ走行距離は、すでに200万kmを超えている。

EQSは、9月に開業したドイツ・ジンデルフィンゲンの新しい「ファクトリー56」において、新型Sクラスとともに生産される予定だ。ファクトリー56は近代的な生産施設で、革新的な技術とプロセスを導入するのが特長になる。メルセデスベンツによると、ファクトリー56はCO2ニュートラルで、高い生産品質を実現するために、必要なすべてのテクノロジーを備えているという。

モデル名に「E」を冠するEQEとEQE SUVのプロトタイプ

メルセデスベンツは、EQSのプロトタイプの写真とともに、EQEとEQE SUVのプロトタイプの写真も公開した。モデル名に「E」が冠されているように、EQEは『Eクラス』に相当するEV、EQE SUVは、『GLE』に相当するEVになる。メルセデスベンツは、新しい電動アーキテクチャーに基づく新型EVのラインナップを、拡大していく。

さらに、コンパクトクラスでは、『GLA』のEVバージョンの『EQA』の生産が、2020年内に開始される予定だ。2021年には、『EQB』の発表も控えている。

メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャーは、モジュラー設計となっており、モデルシリーズ全体で使用できる。ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブカーセグメントはもちろん、ホイールベースやトレッド、システムコンポーネント、バッテリー容量を変えることにより、小型サルーンから大型SUVまで、メルセデスベンツの幅広いクラスにEVを展開することが可能になる、としている。

《森脇稔》

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