アウディの新型EVスポーツカー、『e-tron GT』…プロトタイプの写真

4ドアのEVスポーツカー

コンセプトカーは最大出力590hp

コンセプトカーの航続は最大400km

アウディ e-tron GT のプロトタイプ
アウディ e-tron GT のプロトタイプ全 19 枚

アウディは10月8日、新型EVスポーツカーの『e-tron GT』(Audi e-tron GT)のプロトタイプの写真を公開した。『e-tron GTコンセプト』の市販モデルとなり、2020年末からドイツ・ネッカーズルムのベーリンガーホフ工場で生産を開始する予定だ。

4ドアのEVスポーツカー

アウディは2018年9月、ブランド初の市販EVとして、アウディ『e-tron』を発表した。e-tron GTコンセプトは、アウディe-tronに続くEVを提案したコンセプトカーで、4ドアのEVスポーツカーとなるのが特長だ。

e-tron GTコンセプトは、アウディの高性能車部門、アウディ・スポーツが開発を担当した。ルーフには、カーボンファイバー使用し、アルミ製部品も多く用いた。これらの技術は、アウディと同じくフォルクスワーゲングループに属するポルシェと共同開発されている。

e-tron GTコンセプトのデザインは、アウディのDNAに沿ったものだ。『A5スポーツバック』や『A7スポーツバック』にも通じる4ドアクーペのボディは、アグレッシブなフォルムを備える。フラットでワイド、ロングホイールベースによって、グランツーリスモらしいデザインを表現した。ボディサイズは全長4960mm、全幅1960mm、全高1380mmだ。タイヤは、285/30R22サイズを装着する。アウディ e-tron GT のプロトタイプアウディ e-tron GT のプロトタイプ

コンセプトカーは最大出力590hp

EVパワートレインは、前後に搭載したモーターが、最大出力590hpを引き出し、トルクベクタリング付き電気4WDの「クワトロ」によって4輪を駆動する。電子制御の4WDシステムは、路面の状態や走行状況に応じて、左右の車輪間だけでなく、前後アクスル間の駆動トルクを調整する。動力性能は0~100km/h加速がおよそ3.5秒で、12秒間で200km/hに到達する。最高速度は240km/h(リミッター作動)だ。

回生システムによって最大で30%航続距離を伸ばすことが可能だ。回生システムは、2個の電気モーターを使用し、電気油圧的に統合されたブレーキコントロールシステムを活用する。ここでは、3種類の異なる回生モードを組み合わせて使用する。それらは、パドルシフトのマニュアル操作によって起動するコースティング回生、予測効率アシスト経由で自動的に起動するコースティング回生、そして電気と油圧による減速をスムーズに移行するブレーキ回生がある。

0.3G以下の減速では、エネルギー回生は電気モーターだけが担当し、通常のブレーキは使用しない。これは、すべての減速シーンにおける90%以上に相当し、実質的に通常のブレーキ操作では常に、エネルギーがバッテリーに戻されることになる。通常のホイールブレーキは、ドライバーがブレーキペダルを踏んで、0.3Gを超える減速が発生したときにのみ使用される。ブレーキ性能を低下させずに、ハードなブレーキングを繰り返すことができるセラミックディスクを装備する。アウディ e-tron GT のプロトタイプアウディ e-tron GT のプロトタイプ

コンセプトカーの航続は最大400km

e-tron GTコンセプトでは、連続してフル加速が行えるよう、冷却システムがモーターやバッテリーを最適に冷却する。1回の充電での航続は、新燃費基準のWLTPモードで最大400kmだ。リチウムイオンバッテリーは蓄電容量が90kWh以上で、フラットなデザインとして、フロア下に搭載される。アウディによると、車両の重心はスポーツカーのアウディ『R8』並みに低いという

e-tron GTコンセプトには、800Vシステムが装備されており、従来のシステムと比較して充電時間が大幅に短縮される。バッテリー容量の80%を充電するのに必要な時間はおよそ20分で、320km以上の航続を可能にした。

また、「アウディワイヤレスチャージング」による非接触充電を行うことも可能だ。非接触充電を行う場合は、駐車するフロアに1次コイルを備えた充電パッドを置き、電源に接続する。交流電流の磁場により、空間を隔てて、車両のフロアに設置された2次コイルに交流電圧が生み出される、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. VW『ゴルフGTI』50年の歴史で最強、325馬力の「EDITION 50」発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  4. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る