デンソーは10月13日、電動車両の燃費向上や航続距離の延長に貢献する、次期型「リチウムイオン電池監視IC」を開発したと発表した。
次期型リチウムイオン電池監視ICは、デンソーが2015年に開発した従来品と比べて、電池電圧の検出精度を約3倍(検出誤差±3mV以内)、監視できる電池セル数は約1.2倍(25ch/IC)に向上。電池電圧の高精度検出と多セル監視を両立させた世界初の製品となる。
リチウムイオン電池監視ICの構成部品である「高精度基準電圧素子」の開発により、従来よりも効率よく電池を使用でき、車両の燃費、航続距離の向上に貢献。また、微細加工技術と独自の「高耐圧素子」の開発により、電池ECUに搭載されるICや周辺部品点数を減らし、電池ECUの小型化、低コスト化を実現した。
この次期型リチウムイオン電池監視ICは、2020年2月に発売されたトヨタ『ヤリス』に搭載。今後も、リチウムイオン電池が搭載されるさまざまな電動車両に採用される予定だ。
リチウムイオン電池監視IC/電池ECUのコア部品。電動車両の動力源であるリチウムイオン電池の電圧を監視する重要な役割を担っている