ルノー メガーヌ 改良新型、ハッチバックにもPHV…2021年前半に欧州発売

1.6リットルエンジンに2つのモーターを組み合わせたPHV

EVモードは最大65km

3種類の走行モードを「マルチセンス」で切り替え

ルノー ・メガーヌ・ハッチバック 改良新型のPHV「E-TECH」
ルノー ・メガーヌ・ハッチバック 改良新型のPHV「E-TECH」全 8 枚

ルノーは10月15日、フランスで開幕したデジタルイベント、「ルノー eWays」において、改良新型『メガーヌ』(Renault Megane)のハッチバックに、プラグインハイブリッド車(PHV)の「E-TECH」を設定し、2021年前半に欧州市場で発売すると発表した。

ルノー eWaysでは、10月15~26日の10日間にわたって、専門家、パートナー、一般ユーザーとともに、モビリティ、都市、テクノロジーの未来を探求し、EVに関する議論を行う。期間中、多くの記者会見や基調講演が予定されている。

改良新型メガーヌのE-TECHは欧州市場において、まずはワゴンの「スポーツツアラー」に設定された。遅れて2021年前半、ハッチバックにも用意される予定だ。

1.6リットルエンジンに2つのモーターを組み合わせたPHV

改良新型には、従来型にない電動モデルとして、ルノーグループが新開発した電動化技術、E-TECH搭載車を設定する。E-TECHは、ルノーのエンジニアリングがルノーF1チームと、エネルギーマネジメントに関する専門知識を共有し、F1のノウハウを活用しながら開発した。ルノーのEVの専門チームによって開発されたブレーキシステムと組み合わせて、最適な電気効率を可能にしているという。

減速およびブレーキング中に回収されたエネルギーは、バッテリーに充電される。ルノーはE-TECHの開発にあたって、150の特許を取得した。ルノー日産三菱アライアンスで、構造部品を共用している。

E-TECHには、ハイブリッドとPHVがあり、メガーヌのE-TECHはPHVとなる。PHVシステムは、新世代の1.6リットル直列4気筒ガソリンエンジン(最大出力160hp)に2つの電気モーター、マルチモードクラッチレスギアボックス、蓄電容量9.8kWhの400Vバッテリーを組み合わせたものだ。

EVモードは最大65km

ルノーのE-TECHは、クラス最高レベルのレスポンス、優れた燃費、減速時の素早いバッテリー充電などにより、最大限の効率を追求する。発進時は、モーターで始動。ブレーキペダルを操作せず、アクセルペダルだけで加減速できる強力な回生ブレーキを採用する。

EVモードでは、WLTP計測の複合モードで最大50km、WLTP計測の市街地モードで最大65kmのゼロエミッション走行が可能だ。ルノーによると、CO2排出量を削減し、長距離走行では燃費を抑えながら、最適な走行性能と電動車の運転体験を可能にしているという。

トランクには、充電用のケーブルが搭載される。それでも、トランク容量は434~1247リットルと、実用的な容量を備えている。

3種類の走行モードを「マルチセンス」で切り替え

走行モードは3種類あり、「マルチセンス」で切り替えできる。または、ダッシュボードの専用ボタンを押すことにより、バッテリーに充分な電力がある場合、EVモードに自動的に切り替わる。たとえば、都心部での走行などの場合に、EVモードに自動で切り替えることができる。

「マイセンス」モードでは、ハイブリッド走行モードを最適化して、ランニングコストを削減する。「Eセーブ」機能は、電気モーターの稼働を抑え、エンジンから電力を引き出す。これにより、少なくとも40%、バッテリー電力を節約することが可能になるという。

「スポーツ」モードでは、エンジンと2つのモーターを組み合わせることにより、ドライバーが最大限のパフォーマンスを活用できるようにする。バッテリーに充分な容量がある時、アクセルペダルを大きく踏み込むと、エンジンとモーターがフル稼働する。追い越し時などに、力強い加速が得られるようにしている。

《森脇稔》

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