温暖化ガス「2050年実質ゼロ」、菅首相表明へ---EV普及がカギ?[新聞ウォッチ]

菅首相
菅首相全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

結論からいえば、ガソリン車よりも値段が高い電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)が、この先、補助金の拡充などでどこまで普及するのかが大きなカギとなるのだろう。

地球温暖化対策に向けた国内の二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの削減目標について、菅義偉首相が、来週10月26日に開会する臨時国会の所信表明演説で、「2050年までに温室効果ガスの排出を『実質ゼロ』とする」方針を示すという。

きょうの毎日、日経が1面トップで「温暖化ガス 2050年実質ゼロ、首相、所信証明で方針、産業構造の転換迫る」などのタイトルで報じたほか、読売と朝日も1面で取り上げている。

それによると、CO2排出量の多い石炭火力発電の全廃に踏み出さない日本に対し、国際社会の圧力が高まっており、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の下での取り組みが本格化する中、政府は対策の強化は不可避な情勢だと判断。菅新政権の目玉の施策として、ようやく重い腰をあげて「国際社会にアピールする狙いがある」(毎日)ようだ。

政府は目標の達成に向けて再生エネルギーの議論を加速させるとともに、EVの急速充電設備よりも遅れている水素ステーションの設置拡大など、排出量の削減を促進するための具体的な政策を打ち出す方針という。

高い基準の国際公約を達成するため、日本は産業構造の転換を迫られることになり、コロナ危機で経営基盤が脆弱する中、この先企業などにさらなる対策の強化を求めていくことになるとみられる。

2020年10月22日付

●滞在72時間内入国容認へ、ビジネス目的、待機を免除(読売・1面)

●温室ガス「50年にゼロ」所得演説首相表明へ(読売・1面)

●JR東首都圏17路線、終電最大37分繰り上げ、来春 (読売・1面)

●ANA、赤字5000億円規模、来年3月期、過去最大見通し (朝日・1面)

●グーグル相手、歴史的提訴、米司法省、巨大IT規制へかじ切る(朝日・2面)

●日野、中国大手と商用EV開発へ (朝日・9面)

●ガソリン価格が3か月ぶり安値、5週連続下げ (毎日・6面)

●自動運転車ハンドルなし、シーテック京セラ出展 (産経・13面)

●タイの反体制デモ、トヨタ、不参加要請で批判 (日経・11面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  2. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  3. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  4. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
  5. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る