自動車やエレクトロニクスの関連部品を手がける積水ポリマテック(積水化学工業グループ)は、第3回名古屋オートモーティブワールドで光る操作パネルが組み込まれたヘッドレストを展示し、注目を集めていた。
夏場、後席の背もたれから風を送り込むという座席構造を想定し、その操作パネルを前席のヘッドレストをタッチしながら調節できるというイメージ。レザーシートにとけ込むように配置された風量調整やモード切替スイッチが印象的だ。
こうした斬新なヘッドレスト操作パネルには、同社の静電容量方式タッチセンサーや3Dタッチセンサーなどの技術が活かされている。
静電容量方式タッチセンサーは、フィルム上に配置された電極に指を近づけると静電容量が増加することで、センサーとして機能する。
積水ポリマテック(名古屋オートモーティブワールド2020)また、フィルムの厚みが0.1ミリと薄く、配置スペースがほとんど要らない。ポリマーベースなので金属膜では困難な曲面にも設置できる。高透明の導電ポリマーで電極を形成するためLED照光に有利といったメリットを持つ。
さらにフラットでシームレスなデザインに対応し、打鍵による劣化がほとんどないということで、「今後、車載器やエアコン類の操作パネルなどに広がる可能性がる」という。
カーエアコンやカーナビゲーション、調理用家電、家庭用電話機、カラオケ、ルームランプなどに採用実績がある積水ポリマテックの静電容量方式タッチセンサー。今後は車内のどんな部分に入り込むか。
名古屋オートモーティブワールドは、10月21~23日、ポートメッセなごやで開催。