BMWの電動化、空へ…ウイングスーツは300km/h以上[動画]

ウイングスーツパイロットのピーター・ザルツマン氏と協力

2つのカーボン製プロペラは各7.5kWの出力で約2万5000rpmで回転

ウイングスーツの前側に電動ツインプロペラシステム装着

BMW i の「エレクトリファイド・ウイングスーツ」
BMW i の「エレクトリファイド・ウイングスーツ」全 11 枚

BMWグループ(BMW Group)は11月6日、11月10日(日本時間11月11日深夜0時)に開幕するデジタルイベント、「#NEXTGen 2020」において、BMW iの「エレクトリファイド・ウイングスーツ」を初公開すると発表した。

写真:BMW i の「エレクトリファイド・ウイングスーツ」

「#NEXTGen」は、BMWグループが2019年に開始したデジタルイベントだ。第2回目となる今年の #NEXTGen 2020では、BMWグループがモビリティの未来に向けた独自の展望を明らかにする。

BMWグループは#NEXTGen 2020において、自動車産業の変化がどのように推進されているかを、さまざまな方法で提示する。さらに、BMWグループは、個人のモビリティの未来のために、最新の製品、革新的な技術開発、車両コンセプトを紹介する。

ウイングスーツパイロットのピーター・ザルツマン氏と協力

BMWグループが#NEXTGen 2020で初公開するのが、BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツだ。ウイングスーツとは、腕と脚の間に布を張った滑空用の特殊なジャンプスーツを指す。上空からスカイダイビングしたり、崖などからジャンプしたりして飛行する。

何世紀にもわたる人類の飛行の夢を、まったく新しい方法で実現できるのが、世界初の電動ウイングスーツだ。革新的なドライブモジュールを備えたこのウイングスーツは、BMW i、BMWデザインワークス、オーストリアのプロのウイングスーツパイロット、ピーター・ザルツマン氏の協力によって開発された。ピーター・ザルツマン氏は、33歳のオーストリア人で、スカイダイビングのインストラクターだ。スカイダイビングのトレーニングとウイングスーツでの飛行をはじめ、スタントマンとして映画やショーに出演している。

2つのカーボン製プロペラは各7.5kWの出力で約2万5000rpmで回転

BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツの開発には、BMW iブランドが蓄積してきたノウハウが活用された。電動ウイングスーツでユニークな飛行体験を実現するために、非常に強力で軽量コンパクトなドライブユニットと蓄電パッケージを完成させた。

BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツの飛行ユニットは、2つのカーボン製プロペラ「インペラ」で構成され、それぞれが7.5kWの出力(合計出力15kW)と、約2万5000rpmの回転速度を備える。

ウイングスーツのデザインは、ピーター・ザルツマン氏とBMWデザインワークスが共同で設計した。電動エクストラブーストを備えたウイングスーツのアイデアから、初飛行までに要した期間は約3年。この間、ピーター・ザルツマン氏とBMW i、BMWデザインワークスは、スーツとドライブシステムの開発に共同で取り組んだ。

ウイングスーツの前側に電動ツインプロペラシステム装着

エネルギー貯蔵ユニットを含む電動ツインプロペラドライブシステムは、ウイングスーツの前側に装着された。ドイツ・ミュンヘンのBMWグループの空力試験センターにおける風洞実験が、このプロジェクトの開発プログラムの重要な部分になったという。

BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツは、ウイングスーツスポーツを新しいレベルに引き上げたいというピーター・ザルツマン氏の思いが原動力となった。ザルツマン氏はウイングスーツを着用した時、腕と脚の間に張られた布をパラグライダーのように活用し、飛行する。

BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツの目的は、ウイングスーツの性能を向上させ、それにより長い航続を可能にすることだ。システムが起動すると、すぐに加速し、通常のウイングスーツの約3倍の最高速300km/h以上で飛行できるようになるという。

BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツの初飛行は、他の2人のウイングスーツパイロットとともに、オーストリアで行われた。高度3000mに達したヘリコプターからジャンプした直後、ザルツマン氏のエレクトリファイド・ウイングスーツは電動システムの助けを借りて、高速で飛行した。そして、3人はパラシュートを開き、目的地に着陸した。

初飛行が成功した後、ピーター・ザルツマン氏とBMW i、BMWデザインワークスの専門家は、世界初の電動ウイングスーツの開発作業を続行した。BMW iのエレクトリファイド・ウイングスーツは、これまで夢だったことが電動モビリティの助けを借りて実現できることを示すもの、としている。

《森脇稔》

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