新品より安価な「リビルト品」、使わない整備士は1割以上…理由は「会社の方針」など

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自動車整備士専門番組「メカニックTV」を運営するレソリューションは、クルマを所有している男女619人と自動車整備士451人を対象に、「クルマの修理とリビルト品」に関する調査を実施した。

廃車となったクルマなどから、使える部品や装置を取り出して再利用するリサイクル品には2種類ある。1つは取り外したものをそのまま再利用する「中古品」。もう1つは、分解・洗浄、消耗品を交換した上で再度組み上げ、検査・点検して再利用する「リビルト品」。高品質かつ保証も付いている。

今回、クルマを所有する男女ユーザー619人を対象に、「整備・修理した際に不満が残った経験はあるか」と質問したところ、25.5%が「ある」と回答。その理由(複数回答可)は「部品代が高い」(51.9%)が最も多かった。整備・修理で使用する部品は基本的に定価となるが、それ故に高いと感じてしまう人が多いようだ。以下、「工賃が高い」(50.0%)、「修理後に再び不具合が出た」(35.4%)、「作業や仕上がりのクオリティが低い」(33.5%)、「作業内容の説明が不十分」(20.3%)と続いた。

そんなユーザーに、新品よりもリーズナブルで新品と同等の機能を持ったリビルト品(中古部品)について質問したところ、「非常に魅力的」(12.5%)、「魅力的」(54.2%)、合わせて6割以上がリビルト品を魅力的であると回答した。

一方、自動車整備士451人に、クルマの整備・修理にリビルト品を使用しているかを尋ねたところ、「ある程度使用している」(49.9%)という回答が最も多く、次いで「ほぼ全てリビルト品を使用している」(38.4%)。整備・修理の現場では、リビルト品は浸透しているようだ。

しかし、「基本的に使用していない」(8.0%)、「使用したことはない」(3.8%)も合わせて11.8%。その理由を聞いてみたところ、会社の方針や収益率などが理由で使用していない人や、品質への不安があって使用していない人が多いようだ。

ユーザーは新品よりもリーズナブルで同等の機能を持ったリビルト品に魅力を感じているが、会社の方針でリビルト品を使うことができず、そのことをユーザーに提案できず、ジレンマに陥っている整備士も少なくないようだ。難しい問題かもしれないが、顧客満足度を上げるには、リビルト品を含めた整備・修理の選択肢を拡げていく必要がありそうだ。

《纐纈敏也@DAYS》

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