メルセデスAMG GT、ニュルで最速のラグジュアリー車に…ポルシェ パナメーラ の記録更新[動画]

4.0リットルV8ツインターボは639hp

AMGリアアクスルステアリング

7分27秒800のラップタイムはポルシェパナメーラよりも2秒速い

メルセデスAMGGT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペ
メルセデスAMGGT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペ全 7 枚

メルセデスベンツの高性能車部門のメルセデスAMGは11月11日、メルセデスAMG『GT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペ』の2021年モデルが、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでタイムアタックを行い、「最速のラグジュアリークラス車」になった、と発表した。

今回の発表は、ポルシェが2020年8月、改良新型『パナメーラ』の「ターボS」でドイツ・ニュルブルクリンク北コースをタイムアタックし、メルセデスAMGGT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペの持つ記録を更新したことを受けての挑戦だ。ポルシェのタイムアタックは、テスト&開発ドライバーのラース・カーン氏が担当した。同氏が、ニュルブルクリンク北コースの20.832kmを7周した。その結果、ベストタイムとして7分29秒81を計測した。メルセデスAMG GT 63S 4MATIC+ 4ドアクーペが2018年秋に打ち立てた7分30秒109を、0.3秒短縮する新記録となった。

4.0リットルV8ツインターボは639hp

メルセデスAMG GT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペのパワートレインは、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンエンジンを、2個のターボで過給したユニットだ。スポーツカーの『メルセデスAMG GT』譲りのこのエンジンは、最大出力が639hp/5500~6500rpm、最大トルクが91.8kgm/2500~4500rpmへ引き上げられる。

トランスミッションは、9速の「AMGスピードシフトMCT 9G」。駆動方式は4WDで、AMGパフォーマンス仕様の4MATIC+となり、駆動トルクの可変配分が可能だ。メルセデスAMG GT 4ドアクーペの63S 4MATIC+は、0~100km/h加速3.2秒、最高速315km/hの優れた動力性能を実現した。

マルチチャンバーを備えた「AMG RIDE CONTROL+ エアサスペンション」を標準装備した。コーナリング時やブレーキング時には、硬いスプリングレートに瞬時に切り替えることで、高い安定性と俊敏なハンドリングを実現する。さらに、走行状況に合わせて四輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムを採用した。また、ボタンを押すことで車高を上げ、駐車場のスロープなどを通過する際に配慮している。

AMGリアアクスルステアリング

「AMGリアアクスルステアリング」を採用する。このシステムは、アジリティと安定性の両立をさらに進化させることにより、AMG GT 4ドアクーペのダイナミズムと走行安全性を強化する。

速度が100km/h以下では、電動アクチュエーターモーターの働きでリアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大1.3度操舵する。これによりコーナー進入時のアジリティが大幅に高まるほか、日常の走行シーンでは回転半径が小さくなるため、車両が扱いやすくなる。

速度が100km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大0.5度操舵することで、走行安定性を大きく高める。同時に、方向を変える際、リアホイールに働く横Gの増加ペースが高まり、ステアリング操作に対するレスポンスが改善される。また、素早くステアリングを操作しても、通常のようにリアが外側に流れる傾向を見せず、優れたリアグリップと安定性が得られるという。

7分27秒800のラップタイムはポルシェパナメーラよりも2秒速い

最新の2021年モデルでは、キネマティクス面を再チューニング。オプションで、サーキットで高いグリップを発揮するミシュランの「パイロットスポーツカップ2」タイヤと、空力性能を高める「エアロパッケージ」が選択できる。

メルセデスAMGの開発エンジニアのデミアン・シャファート氏が、この2021年モデルで、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースをタイムアタックした。ドライバーの安全に配慮して、バケットシートと4点式シートベルトを装着。それ以外は、市販車状態とした。

元レーシングドライバーでもあるデミアン・シャファート氏のタイムアタックでは、2018年秋の7分30秒109を2秒以上上回り、7分27秒800のラップタイムを計測した。ポルシェパナメーラの7分29秒81に対して、2秒以上の短縮となる。

メルセデスAMGGT 63 S 4MATIC+ 4ドアクーペのラップタイムは、第3者の「wigeSOLUTIONS」の専門家によって正確に測定された。独立した立会人がこのラップタイムを、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおける最速のラグジュアリークラス車と認定した、としている。

《森脇稔》

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