スバル レガシィの後を追ったアウディとボルボ【懐かしのカーカタログ】

ボルボV70 XC AWD
ボルボV70 XC AWD全 10 枚

前回お届けしたスバル『レガシィ』が先鞭をつけた、ワゴンに+αの機動性を付加して使い勝手の可能性を広げたモデル。その後を追った、ボルボとアウディを今回は取り上げる。

ボルボ V70 XC AWD

ボルボV70 XC AWDボルボV70 XC AWD
ボルボの「XCシリーズ」といえば、今や同社の代名詞といってもいいほどで、バリエーションも拡充された。その出発点となったのが『V70 XC AWD』。日本市場向けに登場したのは1997年10月のことで、実はこの時は限定車(400台)の位置づけだった。

FFベースの『850』から発展した『V70』には、すでに同年ボルボ初のAWDモデルが設定(V70 R AWDも設定)されており、その発展型として設定された。コンセプトは「オフロードカーのテイストを身にまとったオンロードカー」としていた。近年は「XC」と「クロスカントリー」の両シリーズがあるが、初出時の限定車のカタログと共に保管してあったプレスインフォメーションには「XC=クロスカントリー」と明記されている。

ボルボV70 XC AWDボルボV70 XC AWD
車高は前/後で約25mm/約35mm高め、最低地上高さは160mmの設定。搭載エンジンは2434ccの5気筒ライトプレッシャーターボ(193ps/27.5kgm)に4速ATの組み合わせ。4WDはビスカス式。フロントにトラクションコントロール、リヤにオートマチックディファレンシャルロックを採用。登場翌年の’98年にはカタログモデル化されている。

ボルボ・クロスカントリーボルボ・クロスカントリー
参考までに第2世代は2000年に登場。車名はボルボ『クロスカントリー』に。ロードクリアランスを当時の『レンジローバー』よりも高い215mmに設定。フロントグリルからアンダーボディにかけて樹脂モールをつけ、よりワイルドなデザインに。専用のピレリ・スコーピオンS/T(オールシーズンタイヤ)を装着。トレッドは初代に対し前/後=+90mm/+60mm拡大された。

アウディ・オールロードクワトロ

アウディ・オールロードクワトロアウディ・オールロードクワトロ
初代の『オールロードクワトロ』は、日本市場でもアクティブなマニアから注目されたモデルだった。「C5」型と呼ばれ、『100』を前身とする『A6』の2世代目のアバントをベースに仕立てられたモデルで、オンロード/オフロード双方の走行性能を高める目的でエアサスペンションを採用。最低地上高はローレベルの142mmから、ノーマルレベル(167mm)、ハイレベル1(192mm)、ハイレベル2(208mm)まで自動または手動操作で調整される仕組み。

アウディ・オールロードクワトロアウディ・オールロードクワトロ
搭載エンジンは2671ccのV6インタークーラーバイターボ(250ps/35.7kgm)で、5速ティプトロニック、フルタイム4WDクワトロシステムの組み合わせ。外観では専用デザインのアルミホイールや、allroadマーク付きアルミシルトリム、シルバーのルーフレールなどを装備。本革シート(フロントは電動)、前後シートヒーターなども備えられていた。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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