BMW 7シリーズ PHV、自然保護を訴えるワンオフに…高級ホテルが送迎車に導入

EVモード58kmで燃費47.6km/リットル

南アフリカの高級ホテル「エラーマン ハウス」向けの特別装備

貴金属製の植物のレプリカをトリムパネルに組み込む

改良新型BMW 7シリーズ PHV の南アフリカの高級ホテル「エラーマン ハウス」向けワンオフモデル
改良新型BMW 7シリーズ PHV の南アフリカの高級ホテル「エラーマン ハウス」向けワンオフモデル全 20 枚

BMWは11月25日、改良新型『7シリーズ』(BMW 7 series)のプラグインハイブリッド車(PHV)をベースにしたワンオフモデルを、南アフリカの高級ホテルに宿泊客の送迎車両として納車した、と発表した。

改良新型7シリーズのPHVには、標準ホイールベースの「745e」、ロングホイールベースの「745Le」、ロングホイールベース+4WDの「745Le xDrive」の3グレードが設定される。

EVモード58kmで燃費47.6km/リットル

7シリーズのPHV「740e」は従来、2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを中心にしたPHVシステムを搭載していた。これに対して改良新型では、3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンを核にした新PHVシステムを採用する。

3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力286hp/5000~6000rpm、最大トルク45.9kgm/1500~3500rpmを発生する。従来の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン(最大出力258hp、最大トルク40.8kgm)に対して、28hp、5.1kgパワフルだ。

モーターは、最大出力113hp、最大トルク27kgmを引き出し、8速AT「ステップトロニック」と一体設計された。エンジンとモーターを合わせたシステム全体では、394hpのパワーと61.2kgmのトルクを獲得する。従来の740eの326hpに対して、68hp強化された。動力性能は0~100km/h加速が5.2秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

二次電池は、蓄電容量12kWhのリチウムイオンバッテリーだ。EVモードの航続は、従来のおよそ1.5倍に伸び、最大58kmをゼロエミッション走行できる。この効果もあり、最も環境性能に優れる仕様で、欧州複合モード燃費47.6km/リットル、CO2排出量48g/kmと、従来の740eと同等の環境性能を実現している。

南アフリカの高級ホテル「エラーマン ハウス」向けの特別装備

BMWはこの改良新型7シリーズのPHVベースにしたワンオフモデルを、南アフリカの高級ホテル「エラーマン ハウス」に、宿泊客の送迎車両として納車した。745Le xDriveグレードをベースに、南アフリカの芸術家であり、植物彫刻家のニック・ブレデン氏とBMWインディビジュアルによって共同開発された。贅沢な運転体験と、内外装の高品質なエレガンス、ケープタウン周辺の植物への芸術的なオマージュを兼ね備えているという。

専用ブラス塗装仕上げが、BMWインディビジュアルハイグロスシャドウライン、スタースポークデザイン&バイカラー仕上げの20インチMアルミホイール、「Mスポーツパッケージ」と組み合わせられた。真鍮色のドアシルには、「エラーマン ハウス」の文字が添えられる。

インテリアには、タルトゥフォ/コニャックカラーのBMWインディビジュアルのメリノフルレザーが用いられた。マッサージ機能、シートヒーティング、アクティブシートベンチレーションなど付いたコンフォートシートに加えて、電動サンブラインド、スカイラウンジパノラマガラスルーフ、アンビエントライト、アンビエントエアパッケージが、後席乗員の快適性を最大限に高めている。

ドアパネルフレーム、インストルメントパネル、アルカンターラルーフライナー、フロアトリム、レザーカバー、ドアエントリートリムはすべて、タルトゥフォカラーとした。シートのパネルやAピラー、Bピラーにも、同様の処理が施された。ヘッドレストとコンフォートクッションは、花柄で刺繍。クッションの刺繡には、前面に「EH」、背面に「BMWインディビジュアル・マニュファクチュール」のロゴが入る。センターコンソール、センタートンネルのカバー、スイッチパネルはコニャックカラーのレザーで覆われた。

貴金属製の植物のレプリカをトリムパネルに組み込む

さらに、アーティストのニック・ブレデン氏が、石膏の型と液体の金、銀、プラチナを使用して、野生植物をモデルにした葉、花、根、小枝の彫刻を作成した。彼は貴金属で鋳造された植物のレプリカを、可能な限り平らな二次元の形に変える特別な技術を開発した。同氏は、自然をモチーフにした豊富なコレクションを製作し、これらを細心の注意と精度をもって、改良新型7シリーズPHVの室内トリムパネルに組み込んだ。

ケープタウン地域固有の低木、樹木、草、花の多くは現在、絶滅の危機に瀕している。ニック・ブレデン氏は最新の芸術作品で、ケープタウンの魅力的な植物の多様性に対する意識を高めることを目指している。改良新型7シリーズPHVに乗り込んだホテルの宿泊客に、保護する価値のある南アフリカの多様な植物のことを心に留めておいてほしい、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る