プジョーがピックアップトラック市場に復帰、『ランドトレック』を南米投入へ

欧州以外でのプジョーブランドのさらなる成長を狙う戦略モデル

1979年に発表した504ピックアップ以来のピックアップトラック

全長5m超えのシングルキャブとダブルキャブを用意

プジョー・ランドトレック
プジョー・ランドトレック全 15 枚

プジョーは11月25日、新型ピックアップトラックの『ランドトレック』(Peugeot Landtrek)を、南米市場に投入すると発表した。

欧州以外でのプジョーブランドの成長を狙う戦略モデル

ランドトレックは、プジョーブランドが1トンピックアップセグメントに参入するために開発した新型車だ。このセグメントは人気が高く、全世界で年間250万台以上が販売されている。

ランドトレックは、ピックアップトラックの最大市場の北米ではなく、南米を主なターゲットとして開発された。1トンのピックアップトラックとしたのは、このセグメントが南米の小型商用車市場のほぼ半分を占めているためだ。このセグメントは2019年、全世界で250万台の市場規模があり、そのうちおよそ41万台が南米で販売された。

世界で販売されている商用車の2台に1台がピックアップトラック。プジョーは、ランドトレックによって、ヨーロッパ以外でのブランドの販売台数と市場シェアの増加を図っていく。新型ピックアップトラックのランドトレックは、ヨーロッパ以外の新市場と新しい顧客を獲得するためのプジョーの新たな武器になるという。プジョー・ランドトレックプジョー・ランドトレック

1979年に発表した504ピックアップ以来のピックアップトラック

プジョーはもともと、ピックアップトラックセグメントに長年、参入し続けてきた。1938年には、プジョー『202』から派生したフラットベッド商用車を投入した。第二次世界大戦後には、プジョー『203』を発売した。続いて、 プジョー『403』と『404』に商用トラックバージョンが用意された。

1979年、プジョーは『504』にピックアップトラックの「504ピックアップ」を設定した。504ピックアップは、アルゼンチンで37万5000台以上が生産され、全世界で販売された。しかし、504ピックアップの後継車は開発されず、プジョーは1980年代に、ピックアップトラックセグメントから撤退した。プジョー504ピックアッププジョー504ピックアップ

全長5m超えのシングルキャブとダブルキャブを用意

ピックアップトラック市場に復帰するために開発されたランドトレックには、信頼性、メンテナンスのしやすさ、汎用性、オフロード機能、牽引性能、積載性能など、セグメントのすべての重要な要素を盛り込んでいる。卓越したスタイリング、強化されたモジュール性、大型のボディサイズにより、充分な積載性やSUVのような快適性を追求し、要求の厳しい顧客の期待に応える。

ランドトレックには、シングルキャブとダブルキャブが用意される。ダブルキャブバージョンは全長が5330mm、シングルキャブバージョンは全長が5390mm。全幅はどちらも1920mmとした。

ランドトレックには、プジョーの最新デザイン言語が導入された。フロントには大型のグリルを装着する。ヘッドライトには、最新のLEDテクノロジーが組み込まれた。最低地上高は214~235mmとした。。プジョー・ランドトレックプジョー・ランドトレック

ランドトレックには、ガソリンまたはディーゼルエンジンが搭載される。ガソリンエンジンは排気量が2.4リットルのターボで、最大出力は210hp、最大トルクは32.6kgm。トランスミッションは6速MTまたは6速ATを組み合わせる。

ディーゼルエンジンは排気量が1.9リットルのターボで、最大出力は150hp、最大トルクは35.7kgm。トランスミッションは6速MTを組み合わせる。燃費性能は12.8km/リットルとした。

駆動方式には、後輪駆動と4WDを用意した。4WDは2H、4H、4Lの3種類のモードが切り替えられる。最大牽引性能は3.5トンとしている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  4. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  5. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る