調布市の道路陥没、東日本高速の外環道トンネル工事が原因---住民に謝罪説明会[新聞ウォッチ]

東京外かく環状道路(東名~関越)本線トンネル(南行)工事現場付近での地表面陥没(10月18日)
東京外かく環状道路(東名~関越)本線トンネル(南行)工事現場付近での地表面陥没(10月18日)全 2 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

今年10月、東京・調布市の閑静な住宅街の道路で、突然ぽっかりと空いた謎の大きな穴。その陥没の原因が、東日本高速道路が進めている東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事によるものであることがほぼ判明した。このため、同社は周辺住民への説明会を開催したそうだが、参加者した住民からは資産価値の低下や今後の工事への不安を訴える質問が相次いだという。

すでに、東日本高速では先週の12月18日、地下深い「大深度地下」で実施していた外環道のトンネル工事と陥没について「因果関係を認めざるを得ない。住民におわびする」と謝罪し、住宅に損傷が確認された場合は補償することを明らかにしていた。

20日の住民向けの説明会は非公開で行われたそうだが、きょうの東京などが社会面で詳しく取り上げている。それによると、自宅に数十カ所のひびが入った女性は「資産価値が大幅に低下し、皆さんが困っている。これは仮定の話ではなく、現実だ」と切実に訴えたが、東日本高速側からは「補償の内容は個別にしっかり話をさせていただき対応したい」と述べるにとどめたという。

また、東日本高速や有識者委員会は要因の1つとして「特殊な地盤」「悪い地盤」などを繰り返したが、住民の中には「土砂の取り込みすぎなど(大型掘削機の)シールドマシンの施工ミスを小さく見せようとしているのではないか」などを指摘。さらに「深さ40メートル以上での外環道工事に適用されている大深度地下法の見直しを求める声も上がったなどと伝えている。

周辺住民向けの説明会は引き続き開催するそうだが、誠意ある説明で納得を得られなければ、工事の再開のめどは見通せず、関越と東名を結ぶトンネル開通の時期も大幅にずれ込む可能性もある。

2020年12月21日付

●内閣支持急落39%、GoTo停止「遅すぎた」79%本社世論調査(朝日・1面)

●欧州コロナ異変種拡大、感染力強く、英、首都封鎖(毎日・1面)

●国内感染20万人、累計、52日間で倍増(毎日・1面)

●万博で脱炭素社会発信、政府基本方針、きょう閣議決定(産経・1面)

●全日本バスケ女子、ENEOS逆転V8(産経・16面)

●ジェイテクト初V、バレーボール全日本選手権男子(東京・19面)

●調布陥没説明会、補償など質問相次ぐ、東日本高速、住民に謝罪(東京・27面)

●再生エネ「50~60%」政府検討、50年、海外水準を目標に(日経・1面)

《福田俊之》

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