【WEC】初戦の開催国と日程を変更、4月4日ポルトガルでの開幕に…ハイパーカークラスのシーズンエントリーは5台

WECの新たな最高峰クラス「ハイパーカー」には5台がシーズンエントリー。
WECの新たな最高峰クラス「ハイパーカー」には5台がシーズンエントリー。全 8 枚

1月22日、世界耐久選手権(WEC)が2021年シーズン開幕戦の開催国と日程を変更した。3月のアメリカ開幕は断念となり、今季は4月4日のポルトガル戦で始まることに。また、1月21日には暫定のシーズンエントリーリストも発表されており、ハイパーカークラスは5台となっている。

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WECの“シーズン9”は2021年シーズンという久々に「季=年」のスタイルで、全6戦のカレンダーが昨秋、発表されていた。開幕戦は3月19日決勝の日程、米国セブリングにて1000マイルレースとして実施される予定だった。しかしコロナ禍の影響が縮小しないなか、アメリカでの遠征開幕は見送られ、今季第1戦はWECにとっての“地元”ヨーロッパでの4月開催へとスイッチされることになる。

新たな2021年開幕戦の日程は4月4日(決勝予定)、場所は欧州ポルトガルのポルティマオ、アルガルベ・サーキットである。レース時間は8時間の設定(アルガルベは昨年、初のF1開催を実現しているコース)。

セブリングにて開幕直前に実施予定だった「プロローグ」(公式プレシーズンテスト)も、アルガルベでの開幕直前期に移っており、3月30~31日実施予定となっている。4月2~4日の開幕戦にほぼ直結する格好だ。

今回、第2戦~第6戦に関しては既存の日程と開催地に変更は出ていない(バーレーン戦のレース時間は昨秋の発表時とは違っているが)。日本の富士スピードウェイ戦は第5戦として、9月26日に決勝レースが開催される予定。他の5戦が欧州と中東の開催であり、現状では、多くのチームが本拠を置く欧州から見た場合の今季唯一の長距離遠征戦が富士、という位置付けになっている。

現段階のWEC今季カレンダーは以下の通り(本稿におけるレース日程は原則として決勝想定日)。

2021年WECカレンダー(1月22日発表版)
第1戦 4月4日 ポルティマオ8時間(ポルトガル)
第2戦 5月1日 スパ・フランコルシャン6時間(ベルギー)
第3戦 6月12-13日 ルマン24時間(フランス)
第4戦 7月18日 モンツァ6時間(イタリア)
第5戦 9月26日 富士6時間(日本)
第6戦 11月20日 バーレーン8時間(バーレーン)

WECは1月21日に今季のシーズンエントリーリスト暫定版も発表している。それによると、全4クラス合計で33台、新たな最高峰「ハイパーカー」クラスは5台で、LMP2クラスが11台、LMGTE-Proクラス4台、LMGTE-Amクラス13台という内訳だ(タイヤはLMP2がグッドイヤー、他クラスはミシュラン)。

ハイパーカークラスは、新しいLMH(ルマン・ハイパーカー)規定のマシン「GR010 HYBRID」を発表したばかりのトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)が2台、グリッケンハウス・レーシング(車名:グリッケンハウス007 LMH)が2台、そしてアルピーヌ(車名:アルピーヌA480-ギブソン)が1台となっているが、アルピーヌは旧LMP1規定のノンハイブリッド車での参戦とされる。また、LMH規定での参戦意思を表明していたバイコレスは今回のリストにその名がない。

トヨタ以外の“日本勢”としては、LMGTE-Amクラスにアストンマーティン・ヴァンテージで「D’station Racing」が挑む(カーナンバー777)。ドライバーには星野敏と藤井誠暢が決まっており、もうひとりは2月下旬決定見込みとのこと。

LMGTE-Proクラスはフェラーリ2台にポルシェ2台の計4台と、いささか台数的な寂しさが否定できなくなってきている。

一方で盛況なのはLMP2クラスだが、日本のスーパーフォーミュラ(SF)にも継続参戦するタチアナ・カルデロンを含む女性ドライバー3人組の「RICHARD MILLE RACING TEAM」(マシンはオレカ07-ギブソン、カーナンバー1)にも広義の日本勢として注目したいところ。ただ、WECの新しい開幕戦の日程は現状でSF開幕戦と重複しており、カルデロンや小林可夢偉、中嶋一貴はまた苦渋の選択を強いられることになりそうだ。

なお、昨季(シーズン8=2019/2020シーズン)LMP2クラスに参戦し、次期ハイパーカードライバー候補として将来を嘱望されているトヨタの山下健太は、2021年は国内トップ戦線に腰を据えての活動になる模様。コロナ禍による移動の不自由さで参戦レース数が減少すること等を考慮しての、トヨタ陣営(および本人サイド)の判断と思われる。

今年、山下の名は1月22日に発表されたSFとSUPER GT/GT500クラス双方のトヨタ陣営参戦リストに刻まれている(ちなみに昨年の山下の国内レギュラーシートはSFのみで、7戦中6戦に出場。GT500にも計3戦の出場があった)。高い評価を得ている彼だが、コロナ禍の今、世界進出計画は小休止ということのようだ。

また、1月22日には米国のインディカー・シリーズも開幕戦の日程変更を発表した。4月11日決勝予定だったバーバー・モータースポーツパーク(アラバマ州バーミングハム)での2021年シーズン開幕戦が同18日へと1週、後ろ倒しになっている(これによって米国での“テレビ事情”が好転しているとのこと)。

《遠藤俊幸》

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