ブリヂストンは1月28日、キリンホールディングスとの共同研究により、「グアユール」由来の天然ゴム生産性向上に寄与する技術の開発に成功したと発表した。
ブリヂストンは、天然ゴム資源の多様化によるタイヤ原材料のサステナブル化を目的として、グアユールの苗を安定的に増殖させる研究をキリンと共同で行っており、今回の研究開発の成果がグアユール農園における天然ゴム資源の生産性向上に大きく貢献するものとしている。
グアユールは、パラゴムノキに代わる新たな天然ゴムの資源として注目を集めている。熱帯で育つパラゴムノキと異なり、乾燥地帯で育つグアユールの実用化が可能になれば原材料供給源の多様化が実現。現在の天然ゴム産出地域への一極集中の緩和につながると期待されている。ブリヂストンは、タイヤ材料として実用化すべく、グアユール由来のゴムの生産性向上や物性改良に向けた研究開発を推進している。
今回、キリンとの共同研究により同一のグアユールを安定的に増殖させる技術が開発されたことで、今後は遺伝子情報から品種改良を行った優良種のグアユールの大量増殖が可能となり、天然ゴムの収量を安定させながら生産性の高いグアユールの栽培を加速させることが期待される。