【デイトナ24時間】小林可夢偉、個人3連覇ならず2位…優勝はアキュラ

デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車
デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車全 14 枚

1月30~31日、2021年デイトナ24時間レースの決勝が実施され、小林可夢偉らのキャデラックDPi(48号車)は約5秒差の2位、可夢偉は惜しくも個人3連覇を逃した。総合優勝はアキュラDPi(10号車)、3位にはマツダDPi(55号車)が入っている。

年初恒例の一戦、アメリカ伝統の耐久レース「デイトナ24時間」(Rolex 24 At Daytona)。舞台はフロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで、NASCARの聖地ともいえるオーバルにインフィールドのロードセクション等を組み合わせたコースで争われる。夏至に近い時期の開催を基本とするルマン24時間とは対照的に、夜が長い頃合いに実施されるのがデイトナ24時間の特徴のひとつだ。現在はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の一戦でもある。

コロナ禍の影響を受けるなかで迎えた今年のデイトナ24時間では、決勝のスターティンググリッドを決める“予選レース”を導入、これを1週前に実施するなどの変更も見られている。

総合優勝を争うDPiクラスは、決勝レース残り8分の段階で上位4台が7秒差以内の僅差にあって、しかも優勝争いと3位争いが接戦攻防という熾烈な展開になった。この時点で小林可夢偉がアンカードライバーを務める#48 キャデラックDPiは4位に位置していた。

デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車

残り8分を切ったところで、首位を追って2位を走っていた#01 キャデラックDPiが猛追の代償か、右リヤタイヤにパンク~バーストと見られる問題が発生して緊急ピットイン、脱落となる(#01は最終結果5位)。その後、3位争いから2位争いへと転じたマッチアップの方で、残り4分半、可夢偉が#55 マツダDPiの前へ。最後にはトップとの差を5秒以内まで詰めていった可夢偉だが惜しくも2位、個人3連覇は果たせなかった。

総合優勝は#10 アキュラDPi(R. テイラー/F. アルバカーキ/A. ロッシ/H. カストロネベス)。これを走らせたウェイン・テイラー・レーシング(WTR)はチームとして3連覇である。つまり、可夢偉は過去2年、この陣営に所属して優勝していたのだが、今年はWTRがマシンをキャデラックDPiからアキュラDPiにスイッチするなど体制変更するなか、参戦チームを移るかたちになっていた(今年のWTR優勝ドライビングクルーに昨年からの“連覇”となった者はいない)。

デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車

今年の可夢偉の参戦陣営(#48 ally Cadillac Racing)は、実に豪華なドライバーカルテットで戦った。昨季(2019/2020シーズン)の世界耐久選手権(WEC)LMPチャンピオンである可夢偉、NASCARで最高峰カップ戦のタイトルを7回も獲得したジミー・ジョンソン、インディカーのシリーズ王座獲得経験がありインディ500に優勝したこともあるシモン・パジェノー、そしてDTM王座獲得経験とルマン24時間レース総合優勝経験を有するマイク・ロッケンフェラーである。

ドリームチームと評してもいい顔ぶれの#48 キャデラックDPiだったが、総合優勝には届かず2位。#01も健闘を見せたキャデラック勢ながら、デイトナ24時間レースにおける連続総合優勝は「4」でストップしている。

デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車チームデイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車チーム

総合3位は#55 マツダDPi(O.ジャービス組)。今年のデイトナ24時間は優勝がアキュラ(ホンダの北米ブランド)で、2位のドライビングクルーに可夢偉がいて、3位にはマツダと、総合トップ3いずれもが“日本絡み”という結果だった。

(本稿の順位等はレース暫定結果に基づく)

デイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車チームデイトナ24時間レース:アキュラDPi 10号車チーム

《遠藤俊幸》

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