リマックのハイパーEV、最終空力性能確認テスト 2021年内に発売へ

2009年にクロアチアに設立されたリマック・アウトモビリ

0~96km/h加速2秒以下で最高速412km/h

モノコックはルーフを合わせても重量が200kg以下と軽量

開発テストを通じてエアロダイナミクス性能は34%向上

リマック C_Two のプロトタイプ車
リマック C_Two のプロトタイプ車全 9 枚

リマック・アウトモビリ(Rimac Automobili)は1月29日、2021年内に発売予定のEVハイパーカーのリマック『C_Two』(Rimac C_Two)が、最終的な空力性能確認テストを実施した、と発表した。

写真:リマック C_Two のプロトタイプ

2009年にクロアチアに設立されたリマック・アウトモビリ

リマック・アウトモビリ社は2009年、クロアチアに設立された。リマック・アウトモビリ社の名を広めたのが、2011年に発表されたEVスーパーカーの『コンセプトワン』だ。コンセプトワンは、「世界初のEVスーパーカー」を掲げて登場した。2ドア、2シーターのスポーツカーデザインで、前後アクスルにそれぞれ2個ずつ、合計4個のモーターを搭載し、4輪を駆動する。

リマック・アウトモビリ社は2018年、ポルシェからの出資を受けた。ポルシェがリマック・アウトモビリ社の10%の株式を取得し、その後、出資比率を15.5%に引き上げた。リマック・アウトモビリ社は、高電圧バッテリー技術と電動パワートレインに関するノウハウを持っており、ポルシェは同社の技術を電動化の推進に役立てていく。

0~96km/h加速2秒以下で最高速412km/h

リマックC_Twoには、4つの電気モーターを搭載する。4個のモーターは各車輪を駆動し、合計で最大出力1914hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。強力なモーターは、0~96km/h加速2秒以下、0~300km/h加速11.6秒、最高速412km/hと、世界最高峰の性能を発揮する。

バッテリーは、蓄電容量が120kWhと大容量のリチウムマンガンニッケルだ。1回の充電での航続は、最大550km(WLTP計測)の性能を備える。充電は出力250kWの急速チャージャーを利用すれば、バッテリーの80%の容量をおよそ30分で充電可能にしている。

電子制御ダンパーを備えたダブルウィッシュボーンサスペンションを採用し、滑らかで快適な乗り心地を追求している。ブレーキは前後ともに6ピストンのキャリパーで、ブレーキローター径は前後ともに390mmとした。また、アクティブエアロシステムを採用した。前後のディフューザー、リアウィング、アンダーボディインレットなどにより、エアロダイナミクス性能を追求する。

モノコックはルーフを合わせても重量が200kg以下と軽量

リマックC_Twoには、カーボンファイバー製モノコックを採用する。自社設計によるC_Twoのフルカーボンファイバー製モノコックは、自動車メーカーで最大の単一カーボン構造とした。バッテリーやモーターなどの電動パワートレインは、このモノコックと一体設計されている。このモノコックは、ルーフを合わせても重量が200kg以下と軽い。モノコックとカーボンルーフは接合されている。車体の前部と後部は、アルミ製の衝撃吸収構造とした。ボディサイズは全長4750mm、全幅1986mm、全高1208mm、ホイールベース2745mm。車両重量は1950kgとした。

インテリアはハンドメイドだ。つや消しのカーボンファイバートリムパネルが、ブルーレザーとのコントラストを強調する。ダッシュボード中央には、大型のディスプレイモニターを装備する。また、ドライバー正面のメーターもデジタル化されたフルデジタルコックピットになる。助手席前方にも、小型のディスプレイがレイアウトされている。

開発テストを通じてエアロダイナミクス性能は34%向上

リマック・アウトモビリは、このEVハイパーカーのリマックC_Twoの最終的な空力性能確認テストを実施した。過去2年間、リマックはC_Twoのプロトタイプによる風洞実験に取り組んできた。その目的は、エアロダイナミクスパーツがパフォーマンス、航続、効率の点で、高いレベルで機能することを確認するためだ。

エンジニアリングチームは、C_Twoのプロトタイプを使って、何千ものCFD(計算流体力学)シミュレーションを実施した。エンジニアはテスト中、車両の効率、冷却性能、アクティブエアロシステムという3つを重視して、車両を評価した。これらはEVにとって、従来の内燃機関車よりも重要になるという。たとえば、長距離走行では、サーキット走行よりも冷却の需要は低くなる。バッテリー性能を活用した航続と、大パワー&トルクを充分に生かしたパフォーマンスを確保することが重要になるという。

この点で、エアロダイナミクスは大きな役割を果たす。 C_Twoには、4つの専用アクティブエアロパーツを採用する。アクティブなフロントリップスポイラーやアンダーボディのエアフラップ、アダプティブエアブレーキウィングなどが装備されている。

リマック・アウトモビリは、初期のコンセプトカーから検証用のプロトタイプまで、継続的なテストの結果、エアロダイナミクス性能は34%向上した、としている。

《森脇稔》

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