トヨタ ハイラックス が究極のオフローダーに、北極走破のノウハウでカスタム…英国発表

アークティックトラック社と共同開発

最低地上高は65mm引き上げて375mmに

最大トルク51kgmのディーゼル搭載

全幅はベース車両に対して90mmワイド化

トヨタ・ハイラックス AT35
トヨタ・ハイラックス AT35全 12 枚

トヨタ自動車の英国部門は2月5日、『ハイラックスAT35』(Toyota Hilux AT35)を発表した。

アークティックトラック社と共同開発

同車は、トヨタのピックアップトラックの『ハイラックス』をベースに、トヨタと協力関係にあるアイスランドのアークティックトラック社と共同開発した。アークティックトラック社は30年前に設立され、「Explore Without Limits」を掲げ、オフロード車の分野において、世界をリードするノウハウを持っている。

アークティックトラック社は、北極や南極を目指す特装車開発のスペシャリストだ。2007年には英国BBC放送の人気自動車番組、『Top Gear』の北極走破をサポートしたことで知られる。車名のハイラックスAT35の「AT」とは、アークティックトラック社を意味している。

ハイラックスAT35は、「インヴィンシブルXダブルキャブ」グレードがベースだ。幅広いオフロード機能を提供し、力強いエクステリアも追求する。シャシー、サスペンション、ハンドリング、スタイリングのアップグレードが施されている。

最低地上高は65mm引き上げて375mmに

ハイラックスAT35では、最低地上高を65mm引き上げて375mmとし、アプローチアングルもプラス9度の38度、デパーチャーアングルもプラス3度の29度として、オフロードでの走破性を追求する。車両のフレーム、内側のアーチ、ボディワークには補強が施された。35インチのBFグッドリッチ「KO2」オールテレーンタイヤに、17インチのアークティックトラック製ホイールを組み合わせる。

アークティックトラックのビルシュタイン製パフォーマンスサスペンションシステムは、調整式のフロントスプリングとダンパー、アンチロールバー、拡張シャックル付きリアダンパーを備えている。これにより、フロントで40mm、リアで20mmのサスペンションリフトが可能になった。全高はベース車両に対して、90mm引き上げられる。フロントとリアのディファレンシャルのチューニングも行われている。

ハイラックスAT35は、ベース車両に対して、高いドライビングポジション、トレッドの110mm拡幅とワイドタイヤによる機動性の向上、大径タイヤによってサスペンションの性能が高まり、荒れた路面でもスムーズかつ高速で走行できるという。

最大トルク51kgmのディーゼル搭載

2.8リットルの直列4気筒ターボディーゼルエンジンは、最大出力204hp/3000~3400rpm、最大トルク51kgm/1600~2800rpmを発生する。トランスミッションは6速ATを組み合わせた。

リアのハイトバーには、2インチのレシーバーヒッチが組み込まれた。これにより、ウインチやステップ、ギアキャリア、その他のアクセサリーが簡単に装着できるという。

オプションで、フルアンダーボディアーマー、「Vision X」グリルマウントライトバー、「Truxedo」ロープロファイルロードカバーなどが選択できる。タイヤはBFグッドリッチの「KM3」マッドテレーンタイヤに変更でき、エンジンベイに12Vパフォーマンスコンプレッサーを取り付けることも可能だ。

全幅はベース車両に対して90mmワイド化

エクステリアは、フロントとリアのフェンダーに「フレアパッケージ」を採用した。全幅はベース車両に対して、90mmワイド化された。拡張されたサイドステップ、AT35のエンブレムや30周年記念デカールが装着される。アークティックトラック社によるカスタマイズの証明書も付帯している。

ハイラックスAT35には、トヨタの5年間/ 走行16万kmの新車保証が適用される。ハイラックスAT35は型式承認を受けており、ハイラックスの持つ積載性や牽引能力に妥協はないという。なお、ハイラックスAT35の英国ベース価格は、1万8780ポンド(約270万円)と発表されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  4. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
  5. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る