「誠に遺憾」五輪最高位スポンサー豊田社長らの発言で急転、「女性蔑視」の森会長辞任へ[新聞ウォッチ]

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(2月4日の記者会見)
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「トヨタが大切にしてきた価値観と異なり、誠に遺憾だ」---。やはり、最高位スポンサーなどの批判発言を受け、急転直下、事態は慌ただしく動き始めたようだ。

トヨタ自動車は、2月10日の決算説明会の席上、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言に対し、豊田章男社長のコメントを発表。翌11日付けの東京朝刊は1面トップで「経済界沈黙しない。森会長発言トヨタなど批判次々」などと、上方修正の決算の記事よりも大きく掲載。トヨタやENEOSなどスポンサーに名を連ねる企業からの批判が、日増しに強まっていることを伝えていた。

女性蔑視をめぐる国内外からの包囲網は激しさを増すばかりで、ようやく、森会長も責任を取り、辞任する意向を固め、きょう(2月12日)の組織委の緊急会合で表明するという。後任会長には組織委評議員会議長の川淵三郎・日本サッカー協会相談役に就任を要請し、川淵氏は受け入れたそうだ。

きょうの各紙が1面トップで「森会長辞任へ『女性蔑視』引責」とのタイトルで報じているが、迷走続きの東京五輪については、トップの首を挿げ替えただけで幕引きとなるほど甘くはないようだ。

きょうの日経なども指摘しているが、昨年の延期後も新型コロナウイルスの収束の見通しも立っていないで、開催自体が危ぶまれており、仮に強引に開催しても感染対策や国内外からの観客受け入れの判断などの課題が山積している。

最近の世論調査によれば、コロナ下では「開催を中止するべきだ」という意見が8割を占めている結果もある。世論を無視して開催すれば、協賛金を負担するスポンサーにとって企業イメージの低下にもつながりかねないという悩ましい問題にも直面している。今回のトップの辞任騒動と同様に「沈黙は金」とはいかないようで……。国立競技場(1月12日)国立競技場(1月12日)

2021年2月12日付

●森会長辞任へ、五輪組織委「女性蔑視」発言引責、後任川淵氏を指名(読売・1面)

●マニュアル車減少続く、販売継続のメーカーも、19年シェア1.4%(読売・8面)

●トヨタ、米4割電動車へ,25年目標(読売・8面)

●衆参203台公用車は議員特権!? 運転手人件費だけで年16億円(東京・6面)

●五輪開催なお難題、感染対策や観客受け入れ(日経・3面)トヨタ・プリウス・プライム(北米向けPHV仕様)トヨタ・プリウス・プライム(北米向けPHV仕様)

《福田俊之》

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