ポルシェ タイカン から派生、『クロスツーリスモ』 3月4日デビューが決定

コンセプトカーのミッションEクロスツーリスモを市販化

タイカンに対して最低地上高をアップ

後席の頭上空間とテールゲート下の荷物スペースを拡大

ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ
ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ のプロトタイプ全 19 枚

ポルシェは2月24日、EVスポーツカーの『タイカン』の派生モデル、『タイカン・クロスツーリスモ』(Porsche Taycan Cross Turismo)を3月4日、デジタルワールドプレミアすると発表した。

コンセプトカーのミッションEクロスツーリスモを市販化

タイカン・クロスツーリスモは2018年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2018でワールドプレミアされたコンセプトカー、『ミッションEクロスツーリスモ』の市販モデルとなる。タイカンから派生するEVクロスオーバーに位置付けられる。

ミッションEクロスツーリスモでは、オフロード仕様のSUVのスタディモデルを提案していた。2つのパーマネントマネージメントシステムモーター(PSM)を搭載し、最大出力は600ps以上。パワフルなモーターにより、0~100km/h加速は3.5秒以内、200km/hに到達するまでには要する時間は12秒以内の性能を発揮する。

また、ミッションEクロスツーリスモのボディサイズは、全長が4950mmだ。モーターのパワーが、4輪を駆動する4WDとなる。800Vの急速充電ネットワークに対応しており、素早い充電を可能にした。1回の充電での航続は、最大で500 km(NEDC:新欧州サイクル)を確保していた。

タイカンに対して最低地上高をアップ

ポルシェは、このタイカン・クロスツーリスモを3月4日、デジタルワールドプレミアする。現時点では、プロトタイプの写真が公開されている。車体に軽いカモフラージュが施されているが、フロントはヘッドライトがタイカンと共通デザインで、バンパーは専用デザイン。リアはタイカン・クロスツーリスモ専用のデザインとなるのが見て取れる。。

タイカン・クロスツーリスモでは、タイカンよりも広いスペースや柔軟性、多様性を追求している。エクステリアは、タイカンのルーフを後方へ延長し、荷物スペースと後席の空間を拡大した。ルーフレールもタイカンにはない装備となる。

また、タイカン・クロスツーリスモでは、ちょっとしたオフロードや砂利道を走行できるようにするために、最低地上高を引き上げた。さらに、サスペンションシステムを最適化して、CUV(クロス・ユーティリティ・ビークル)専用の走行モードが採用される。これにより、荒れた路面でも、走行安定性、パフォーマンス、ダイナミクスを高めているという。

後席の頭上空間とテールゲート下の荷物スペースを拡大

タイカン・クロスツーリスモはすでに、最終テストドライブを完了した。ポルシェのテストプログラムには、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースやホッケンハイムのグランプリトラックなどのサーキットと、イタリア・ナルドを含む世界中のテストコースで実施された。さらに、南フランスとピレネー山脈でもテストされている。

ドイツ・ヴァイサッハ開発センターの試験場の「サファリトラック」では、オフロードテストに取り組んだ。オフロードテストを含めた延べ99万8361kmのテストで、プロトタイプはほぼ地球25周分を走行している。

タイカン・クロスツーリスモは、優れたパフォーマンスや長距離走行での快適性など、タイカンのすべての長所を備えているという。全輪駆動とエアサスペンションを備えたシャシーは、車高調節が可能。また、後席の乗員のために拡大したヘッドルームと、テールゲートの下に大きな荷物スペースを備える。

ポルシェでは、EVも内燃機関を搭載したスポーツカーと同じ厳格なテストプログラムを受ける。テストプログラムには、あらゆる気候条件において、日常的な使いやすさを証明することが含まれている。高温・低温の条件下でのバッテリーの充電や、パワートレインと空調の制御などだ。サーキットでのパフォーマンス、フルスロットルで繰り返し加速走行を行う能力、日常の使用に適した航続も重視される。

なお、エアロダイナミクス性能に関しては、風洞施設で延べ325時間のテストを実施した、としている。

《森脇稔》

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