VWの新型EV「ID.」シリーズ、初の無線ソフト更新…今夏から欧州で

最大550kmの航続を可能にするID.3

コンパクトSUVセグメントに投入されたID.4

無線更新に必要なソフトをID.3とID.4の全車に搭載

フォルクスワーゲン ID.3
フォルクスワーゲン ID.3全 21 枚

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は3月3日、新型EVの『ID.3』と『ID.4』の初の無線(OTA)ソフトウェアアップデートを、今夏から欧州で開始すると発表した。

写真:フォルクスワーゲン ID.3 と ID.4

最大550kmの航続を可能にするID.3

「ID.ファミリー」として、欧州で最初に発売されたのが、フルコネクテッド機能を備えたコンパクトEVのID.3だ。ロングホイールベースと短いオーバーハングが特徴で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にした。

ID.3には、電動車専用に新開発された「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)車台を使用する。モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、後輪を駆動する。モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。

ID.3では、バッテリーが他のコンポーネントとともに、車両のフロア下に効率よく搭載される。バッテリーの蓄電容量は45kWh、58kWh、77kWhの3種類のグレードを、順次設定する。新しい燃費基準のWLTPモードにおいて、およそ330~550kmの航続を実現している。

充電は、AC(交流)、三相交流、DC(直流)で充電できる。出力100kW の急速充電に対応しており、30分の充電でおよそ290kmの走行が可能なバッテリー容量を充電できる。

コンパクトSUVセグメントに投入されたID.4

ID.4はフォルクスワーゲンの新世代EVの「ID.」ファミリーの2番目のモデルだ。ID.4は、2017年春に発表されたコンセプトカーの『ID.CROZZ』の市販バージョンとして開発され、フォルクスワーゲン初の本格的な電動SUVになる。世界最大の市場セグメントに成長しているコンパクトSUVセグメントに投入するために開発された。

ID.4は、スポーティかつオールラウンドな性能を追求した。リアアクスルに搭載されたモーターは、最大出力204psを引き出す。動力性能は、0~100km/h加速が8.5秒、最高速は160km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは蓄電容量が77kWh。1回の充電で最大520 km(WLTP計測)の航続を可能にする。バッテリーは低重心化のために、キャビンのフロア下にレイアウトされた。後輪駆動による強力なグリップと210mmの最低地上高により、整備されたオフロードで優れた性能を発揮するという。アルミホイールは、最大で21インチが装着できる。

フォルクスワーゲンは、「We Charge」と名付けた電動車向けの充電サービスを欧州で展開している。ID.4の顧客は、このWe Charge が利用できる。DC急速充電ステーションでは、320km走行するのに必要なバッテリー容量を、約30分で充電することができる。

無線更新に必要なソフトをID.3とID.4の全車に搭載

フォルクスワーゲンは、このID.3とID.4の初の無線(OTA)ソフトウェアアップデートを、今夏から欧州で開始する。欧州で販売されたID.3とID.4は、Wi-Fiまたはモバイルネットワークを通じて、新機能や技術的なアップデートを受信できるようになる。OTAアップデートに必要なソフトウェアの「バージョンID.2.1」は、ID.3とID.4の全車に搭載されている。

このソフトウェアのバージョンID.2.1を使用すると、量販セグメントで初めて、顧客が工場に行かなくても、車載コントロールユニットなどを更新できるようになるという。

フォルクスワーゲンは現在、OTAソフトウェアアップデートのテストを、3000台を超える社用車で行っている。テストは順調に進んでおり、最初の顧客は今夏、パフォーマンスの向上と新機能の恩恵を受けることができるようになる予定だ。ソフトウェアパフォーマンスの最適化に加えて、新しい機能やカスタマイズオプションも含まれている。

フォルクスワーゲンは、ソフトウェアはますます重要になりつつあり、21世紀の自動車市場において、決定的な購入理由になる、としている。

《森脇稔》

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