日産の新型EV『アリア』、2つの専用色を設定…塗装工程でのCO2を25%削減

カッパー&ブラックとオーロラグリーンをアリアのために特別開発

白い光で表現される「Vモーション」

低重心のEV専用プラットフォーム

日産 アリア
日産 アリア全 8 枚

日産自動車の欧州部門は3月11日、2021年後半に発売予定の新型EVの『アリア』(Nissan Ariya)に、アリアのために特別開発された2つの新色を設定すると発表した。

カッパー&ブラックとオーロラグリーンをアリアのために特別開発

アリアのボディカラーには、9種類のツートーンと5種類のモノトーンをラインナップする。このうち、アリアのために特別開発されたのが、「暁(あかつき)」と呼ばれるカッパー(銅)とブラックのツートーンカラーだ。夜が明け太陽が昇る瞬間をイメージし、新しい一日の始まりを表現しているという。このカッパーが、アリアの流線形デザインを際立たせるとともに、電気を流す銅を表現し、今後の電気自動車時代の幕開けを感じさせることを狙ったという。

もう1色、アリアのために特別開発されたのが、オーロラグリーンだ。この色の名前は、北極圏で見られるオーロラ現象に由来している。さまざまな色調の洗練されたブレンドは、見る角度に応じて色がグリーンまたはパープルに変化するという。

この2色の専用色を含めて、アリアの塗装工程では環境に配慮した新技術を採用する。日産は、より低い温度で塗装できる水性塗料を導入し、車両を一度に塗装できるようにした。これにより、塗装プロセス全体の効率が引き上げられ、CO2排出量が25%削減される。アリアは製造工程でも、環境への影響を大幅に削減しているという。

白い光で表現される「Vモーション」

アリアは、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」をデザインに反映させているという。スリーク、シック、シームレスというキーワードを用いて、アリアの先進技術やコネクテッド技術のイメージをデザインで伝えることを目指した。

モーター駆動のEVは、ガソリンエンジン車で必要だったエンジンルームの冷却が不要となる。そこで、アリアのグリル部分はスモークがかったパネルでカバーされ、その中に日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現された。パネルは内部に配置されたプロパイロットなどの先進技術を支えるセンサー類を保護する役割を担うことから、日産は、「シールド」と呼ぶ。

このシールドの中心には、新しい日産を象徴する新たなブランドロゴが配され、LEDによって光る。4つのLEDを組み込んだヘッドライドは、薄型デザイン。日産のデザインシグネチャーの「Vモーション」は、白い光で表現され、ウインカー点灯時にはシーケンシャルウインカーとしても機能する。

低重心のEV専用プラットフォーム

ボディサイドは低く滑らかなルーフラインが特徴だ。アルミホイールは19インチと20インチが設定される。エアロダイナミクスに優れたデザインでありながら、ダイナミックさとスポーティさも表現しているという。フロントとリアを直線でつなぐウエストラインには、活力を表現することを狙った。

リアスタイリングでは、スモークがかった水平基調に延びるコンビネーションランプを採用した。消灯時にはスマートな見た目と、点灯時には赤い光がしっかりと見えるように設計されている。

アリアに採用される新開発のEV専用プラットフォームは、運転の楽しみや乗る人すべてが快適な車を目指して開発された。重量物であるバッテリーを車体中央に配置し、低重心かつ前後の重量配分が均等になるように設計した。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルが無いフラットなフロアとしているのも、高い剛性を実現した一因、としている。

《森脇稔》

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