ジープ ラングラー にEVコンセプト、ガソリンV6と同等のパフォーマンス追求 3月27日に実車発表

0~96km/h加速は6.8秒

ラングラーの最大渡河水深760mmを維持

リフトキットや35インチのマッドテレーンタイヤ装着

ジープ・ラングラー がベースのEVコンセプトカー「マグニートー」
ジープ・ラングラー がベースのEVコンセプトカー「マグニートー」全 6 枚

ステランティス傘下のジープブランドは3月22日、EVコンセプトカーの『マグニートー』(Jeep Magneto)を3月27日、米国ユタ州モアブで開幕する「2021イースター・ジープ・サファリ」で初公開すると発表した。

「イースター・ジープ・サファリ」は、50回以上を数えるジープファンに向けた恒例のイベントだ。米国ユタ州グランド郡のモアブ国立公園で開催され、ジープの優れた悪路走破性が体験できるイベントとして人気が高い。

0~96km/h加速は6.8秒

2021イースター・ジープ・サファリで初公開される予定のマグニートーは、ジープブランドのEVコンセプトカーだ。マグニートーはコンセプトとして、ステルスで静かでありながら、速さとオフロード性能を備えたEVを掲げる。ジープブランドのエンジニアとデザイナーは、ジープ独自の4WD機能を備えたゼロエミッション車を開発した。これにより、オンロードとオフロードの両方において、新しいレベルの効率性と環境性能、パフォーマンスを実現するという。

マグニートーのベース車両は、2020年モデルのジープ『ラングラー・ルビコン』だ。最大6000rpmで回る特注のアキシャルフラックスモーターを搭載する。モーターは6速MTに接続されており、内燃エンジン車と同じように稼働するクラッチ付きのマニュアルEVパワートレインとした。クイックシフト時には、モーターはクラッチの接続時に作動し、回転が止まるのを防ぐ。

コンパクト設計のモーターは、3.6リットルV型6気筒ガソリン「ペンタスター」エンジンに匹敵するパワー&トルクを追求しており、最大出力285hp、最大トルク37.7kgmを発生する。マグニートーのEVパワートレインは、チューニングによって、V6ガソリンエンジンと同等の走行性能が追求された。V6ガソリンエンジンとマグニートーのEVパワートレインの違いは、サウンド程度という。力強い加速が必要な場合、モーターは最大トルク37.7kgmを引き出す。0~96km/h加速は、6.8秒で駆け抜ける。

ラングラーの最大渡河水深760mmを維持

モーターに電力を供給するのは、800ボルトシステムを備えた蓄電容量70kWhの4個のバッテリーパックだ。このリチウムイオンバッテリーは、ラングラーの床下などに配置され、4輪の重量バランスを取る。 4個のバッテリーは、ミッドシップの燃料タンク部分、燃料タンクの位置の反対側、ボンネットのモーターの上、荷室のフロア下の排気マフラーが占めるスペース、にレイアウトされている。

レーシングカー技術を導入したインバーターは、モーター用にDC電力をAC電力に変換する。バッテリー、車両インターフェースボックス、バッテリー制御モジュールはすべて、防水された場所にあり、ラングラーの最大渡河水深760mmを維持している。

12ボルトのバッテリーは、ラジオや照明などの既存のシステムに電力を供給する。もうひとつの12ボルトのバッテリーは、ウインチなどの補助動力装置として機能する。DCコンバーターは2つの12ボルトバッテリーを充電し、キャンプ場などで電力を供給するためのアクセサリー電源や、長時間のウインチ操作を可能にする。バッテリーパックは、過酷なオフロード走行用にしっかり固定され、カスタムメイドのスキッドプレートが車体を保護する。出力10kwの高電圧ヒーターは、キャンプなどの屋外で、キャビンを快適に保つ。

リフトキットや35インチのマッドテレーンタイヤ装着

エクステリアは、サーフブルーをアクセントにしたブライトホワイトカラーとした。センタースクープとデカールを備えたパフォーマンスフード、新設計されたリアゲート、オフロード向けライトシステムを備える。サファイアカラーのインサートとストラップ、サーフブルーのトラックベッドライナー、純正用品の「モパー」のスラッシュマットも採用した。ロイヤルブルーとブラックのレザーシートも装備している。

オフロード走行を想定して、JPP の2インチリフトキット、35インチのマッドテレーンタイヤ、17インチライトアウトブラックメタリックホイール、カスタムロールケージ、モパーのロックレール、ウインチ付きスチールバンパー、スチール製ベリーパンが装備されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  3. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  4. 取り付け約10秒、カーメイトが『カローラクロス』『メルセデスベンツ』各車純正ミラー専用設計の「ワイドリアビューミラー」を発売
  5. 次期トヨタ『ハリアー』は新エンジンの恩恵でフォルムが大変化…スクープ記事ベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る