メルセデスベンツの新型EV『EQS』、インテリアを先行公開 実車は4月15日発表予定

「MBUXハイパースクリーン」など新しいアプローチを取り入れたインテリア

「AMGライン」にはスポーツシートを装備

メルセデスEQ専用の「ウェルカム&サヨナラ」モード

新型Sクラスとは異なる専用のディスプレイ

メルセデスベンツ EQS
メルセデスベンツ EQS全 21 枚

メルセデスベンツは3月28日、新型EVの『EQS』(Mercedes-Benz EQS)のインテリアを先行公開した。実車は4月15日、デジタルワールドプレミアされる予定だ。

「メルセデスEQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。メルセデスEQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。EQブランドの市販第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』、第3弾は新型『GLA』がベースのEV、『EQA』だった。

EQSは、コンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャの「EVA」を採用した最初のモデルになるという。

「MBUXハイパースクリーン」など新しいアプローチを取り入れたインテリア

EQSは、メルセデスEQブランドの最上位モデルとなる。そのため、デザイナーはインテリアをデザインする際、まったく新しいアプローチを取り入れた。ダッシュボードの全幅に広がる「MBUXハイパースクリーン」に加えて、多くのデザイン要素をデジタル化している。

最近のメルセデスベンツ車に共通するタービン状の空調ダクトは、EQS専用にデザインされた。複雑に設計されたタービンブレードは、車内の空調の風量を効率的に配分するという。

センターコンソールの前側は、インストルメントパネルとつながっている。これは、新しいドライブアーキテクチャを視覚的に強調しているという。電動パワートレイン搭載により、トランスミッショントンネルは不要に。複雑な縫い目パターンを持つレザーを、ウッド製の大型カバーと組み合わせて、多くの収納スペースを実現している。なお、MBUXハイパースクリーンが未装備のベースモデルは、センターコンソールが専用デザインになる。

「AMGライン」にはスポーツシートを装備

コンフォートシートは、サイドボルスターのラップアラウンド面によってホールド性を追求した。ファンパーム(植物)に似た縫い目パターンを持つ。「AMGライン」のインテリアには、スポーツシートが装備される。このスポーツシートは、スリムな形状が特長。レザーシートの表面は、ドレープをかけた毛布のような「レイヤリング」仕上げとした。

モダンで繊細な構造の「NEOTEX」は、ヌバックレザーと「ネオプレン」素材の見た目を兼ね備えている。マイクロクラウド素材は、「エレクトリックアートライン」のインストルメントパネル、アームレスト、シートに使用されている。

ドアパネルのデザインは、モダンなスタイルを取り入れている。ドアとその中央のパネルは、MBUXハイパースクリーンと一体的なデザインとした。円形のアンビエント照明が導入されている。

メルセデスEQ専用の「ウェルカム&サヨナラ」モード

インテリアの8つのコーディネートされた色の組み合わせは、ゆったりとした空間を強調している。暖色と寒色が用意されており、例えば、バラオブラウン・ネバグレーやスペースグレー・マキアートなどの色は、柔らかいイメージを与えることを狙った。電気コイルをモチーフにしたカラーロゼゴールドも設定されている。

メルセデスベンツのパターンでバックライトを当てられたレーザーカットトリムエレメントも、特別な雰囲気を演出する。星のパターンはプラスチックトリムにレーザー照射され、バックライトが当てられる。アンスラサイトのオープンポア仕上げのライムウッドや、オープンポアのクルミ製デッキウッドなど、ウッドトリムも選択できる。

メルセデスEQモデル専用の「ウェルカム&サヨナラ」モードが開発された。これは、周囲の照明と最適なバランスが追求されているという。

新型Sクラスとは異なる専用のディスプレイ

複数の表示スタイルとモードが選択できるのは、新型Sクラスと同様だ。EVのEQS専用として、すべてのグラフィックは、青やオレンジ色を使って設計されている。 2つの丸い文字盤を持つクラシックなコックピットディスプレイは、ガラスレンズのデジタルレーザーソードによって再解釈された。走行に関連するすべてのコンテンツは、丸いダイヤルの間でアクセスできる。

新型Sクラスのスポーティディスプレイは、EQSでは立体的なパフォーマンスバーに置き換えられた。「ドライブ」、「加速」、「充電」の各走行状態を、分かりやすく伝える。「Gフォースパック」では、EQSのEVパワートレインの加速に合わせて、表示が変わる。ディスプレイは、3種類の表示スタイル(ディスクリート、スポーティ、クラシック)と3つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス)によってカスタマイズできる。

落ち着いたインテリアを演出するため、新型Sクラスと同様、ディスクリートモードを採用した。EQSでは、ディスプレイのコンテンツが可能な限り削減され、7つの画面が周囲の照明の色に合わせて変化する。アシストモードでは、車線変更や「ディスタンスコントロール」などの際、インフラストラクチャや検出された他の道路利用者(車や自転車など)が表示される。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
  2. 日産がエルグランドなど新型4車種投入へ…NISSAN START AGAIN
  3. 『V』クラスより上級のミニバンか? メルセデスベンツが2026年に『VLE』『VLS』導入へ…上海モーターショー2025
  4. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  5. WRCの直4エンジンから生まれたV8ターボ、ルマン参戦へ一歩 ジェネシス「初始動に成功」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 東レ、偏光サングラスでの利用を可能にする新たなHUD技術を開発…フロントガラス全面展開も視野に
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る