メルセデスベンツ Cクラスセダン 新型、受注を欧州で開始…4万1138ユーロから

新2.0ターボ搭載の「C300」は0~100km/h加速6秒

新型Sクラスと同様の最新デザイン哲学を導入

2つのディスプレイは最大で12.3インチと11.9インチ

メルセデスベンツ Cクラス・セダン 新型
メルセデスベンツ Cクラス・セダン 新型全 22 枚
メルセデスベンツは3月30日、新型『Cクラスセダン』(Mercedes-Benz C-Class Sedan)の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、4万1138ユーロ(約530万円)と発表されている。

◆新2.0ターボ搭載の「C300」は0~100km/h加速6秒

新型は、「C300」グレードに、第2世代の「ISG」(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を採用した4気筒ガソリンターボエンジンを初搭載する。ISGはエンジンとトランスミッションの間に配置された電気モーターで、オルタネーターとスターターの機能も兼ねている。

このM254型エンジンは、排気量が1999cc。最大出力は258hp/5800rpm、最大トルクは40.8kgm/2000~3200rpmを発生する。第2世代のISGが、最大20hpのパワーと最大20.4kgmのトルクを引き出し、加速時などにエンジンをアシストする。動力性能は、0~100km/h加速が6秒、最高速は250km/h(リミッター作動)となる。

また、この新エンジンは、エネルギー回収とエンジンをオフにした状態での惰性走行のおかげで、非常に効率的という。欧州複合モード燃費は15.1km/リットル、CO2排出量は150g/kmとしている。

また、このエンジンには、シリンダーコーティングの「NANOSLIDE」、シリンダーホーニングの「CONICSHAPE」、エンジンに直接配置された排気後処理システムが採用されている。

新しいツインスクロールターボは、メルセデスベンツのターボチャージャーの開発者と、メルセデスAMGペトロナスフォーミュラ1チームの協力の成果だ。新しいターボは、さらに瞬時のレスポンスを実現しているという。オーバーブースト時には、27hpのパワーが追加される。

◆新型Sクラスと同様の最新デザイン哲学を導入

新型のデザインには、新型『Sクラス』と同様、メルセデスベンツの最新デザイン哲学「センシュアルピュリティ(官能的純粋)」が導入された。短いフロントオーバーハング、長いホイールベースとリアオーバーハングを組み合わせて、ダイナミックなプロポーションを追求した。パワードームを備えたボンネットは、力強さを表現する。フロントガラスとパッセンジャーセルは、従来型に対して後方に移動している。

側面から見ると、精巧に彫刻された表面が独特の光の効果を生み出した、と自負する。デザイナーはラインを最小限に抑え、「キャットウォークライン」やショルダーラインをさらに強調することを狙った。ワイドなトレッドや、モダンなデザインの17~19インチホイールも、スポーティな外観を生み出している。

新型のフロントグリルは、すべてのモデルで「スリー・ポインテッド・スター」が配置される。「AVANTGARDE」仕様では、グリル内のルーバーが装飾されており、グリルとフロントバンパーにはクロームサラウンドが備わる。「AMGライン」仕様では、クロームのスターデザインが特長のダイヤモンドグリルを装着する。

リアエンドのデザインは、メルセデスベンツのサルーンの典型的なものとした。新型では初めて、テールランプがツーピースデザインとなり、サイドウォールランプとトランクリッドランプにライト機能を分割している。

◆2つのディスプレイは最大で12.3インチと11.9インチ

新型のインテリアは新型『Sクラス』の特長を取り入れながら、スポーティなタッチを加えている。ダッシュボードは、上側と下側に分かれている。中央に3個並ぶ空調吹き出し口は、航空機のエンジンナセルから着想を得ており、ダッシュボード上側は翼のような広がりを持たせた。ダッシュボード下側は、センターコンソールからダッシュボードへ流れ込むような一体デザインが特長になる。ダッシュボードとセンターディスプレイは、ドライバーに向かって6度傾いており、ドライバー重視のスポーティな空間を目指した。

ドライバー正面には、高解像度の液晶画面を採用する。自立型として、浮かんで見えるようにした。ドライバーディスプレイは、クラシックなラウンドダイヤルを備えた従来のコックピットとは一線を画すものだ。このディスプレイは、10.25インチ(26cm)または12.3インチ(31.2cm)が選択できる。

縦長デザインのセンターディスプレイは、車両の各機能を高品質のタッチスクリーンを使用してコントロールできる。このタッチスクリーンも、浮かんで見えるようにした。ダッシュボードと同様に、画面はドライバーに向かってわずかに傾いている。センターディスプレイのサイズは、9.5インチ(24.1cm)が標準だ。オプションで11.9インチ(30.2cm)の大型バージョンが選択できる。

ドライバーディスプレイとメディアディスプレイは、3種類の表示スタイル(Discreet、Sporty、Classic)と、3種類のモード(Navigation、Assistance、Service)でカスタマイズできる。 たとえば、「Sporty」は赤がメインで、中央のレブカウンターはダイナミックなデザインとした。新型には、光ファイバーを使用したアンビエント照明が装備されている。

《森脇稔》

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