アウディの新型EV、『Q4 e-tron』…電動SUV 4月14日発表

VWグループのEV向けモジュラー車台「MEB」がベース

前後にモーターを搭載してシステム出力は306hp

1回の充電での航続は最大およそ500km

アウディ Q4 e-tron のプロトタイプ
アウディ Q4 e-tron のプロトタイプ全 18 枚

アウディは3月30日、新型EVの『Q4 e-tron』(Audi Q4 e-tron)を4月14日、デジタルワールドプレミアすると発表した。

アウディは2020年7月、『Q4 e-tron コンセプト』と『Q4 スポーツバック e-tron コンセプト』を発表した。このうち、Q4 e-tron コンセプトの市販版が4月14日、Q4 e-tronとしてワールドプレミアされる予定だ。Q4 e-tronは電動SUVとなる。

VWグループのEV向けモジュラー車台「MEB」がベース

アウディはQ4 e-tronで、真のオールラウンダーを提示することを目指している。ボディサイズは全長4590mm、全幅1865mm、全高1613mm。アウディによると、コンパクトSUVセグメントに分類されるという。

Q4 e-tronは、アウディが属するフォルクスワーゲングループのEV向けモジュラー車台、「MEB」をベースにしている。フロントのオーバーハングを860mmと短くする一方、ホイールベースは2760mmと長くした。これにより、インテリアの有効長は1830mmとなり、大型SUVに匹敵するという。

MEBは、幅広い駆動方式と出力レベルに対応している。コンセプトカーには、高性能な電動パワートレインが搭載されていた。フロントとリアアクスルは、電気モーターによって駆動される「電動クワトロ」システムとなる。フロントとリアアクスルをつなぐ機械的なリンクは存在しない。その代わりに、電子制御システムが、トルクを一瞬で前後のアクスルに最適に配分する。これにより、気象条件や路面状況を問わず、最適なトラクションを発揮することができるという。アウディ Q4 e-tron のプロトタイプアウディ Q4 e-tron のプロトタイプ

前後にモーターを搭載してシステム出力は306hp

コンセプトカーは、量産モデルに導入される電動パワートレインを先取りして搭載していた。2基の電気モーターは、システム全体で306hpの出力を発生する。リアの電気モーターは、最大出力204hp、最大トルク31.6kgmを発生する。フロントの電気モーターは、最大出力102hp、最大トルク15.3kgm。バッテリーは、最大出力125kWで充電することができる。出力125kWの急速充電を利用できる場合、約30分でバッテリー容量の80%まで充電することが可能だ。

ほとんどの走行状態では、主にリアに搭載された永久磁石同期モーターを使用する。効率上の理由から、通常はリアアクスルに、より多くの駆動力が配分される。

ドライバーが、リアの電気モーターが供給可能なパワーよりも多くの駆動力を要求した場合、電動クワトロシステムは、必要に応じてフロントの非同期モーターにトルクを配分する。これは、滑りやすい路面や高速コーナリング中にスリップが発生する前、または車両がアンダーステアまたはオーバーステアの状態になる前にも、予測的に行われるという。アウディ Q4 e-tronアウディ Q4 e-tron

1回の充電での航続は最大およそ500km

アウディの他のモデルと同様、駆動力はフルタイム4WDの「クワトロ」を介して路面へ伝達される。そのトラクション性能によって、0~100km/h加速は6.3秒、最高速は180km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを可能にしている。

バッテリーは、蓄電容量が82kWhと大容量だ。このバッテリーは、前後アクスル間のフロア下のほぼ全てのスペースを占めている。WLTPサイクルで450kmを超える航続は、このクラスのベンチマークを打ち立てると自負する。上位モデルのクワトロに加えて、後輪駆動バージョンも設定され、WLTPサイクルで500kmを超える航続を可能にするという。

航続を最大化するために、回生システムも備えている。さらに、駆動系とバッテリーを保護するCO2ヒートポンプを備えた熱管理システムも、高い効率に貢献するという。

《森脇稔》

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