佐川急便、配送用の軽自動車を全台数EV化へ…プロトタイプを公開

プロトタイプ車両を発表する佐川急便・本村所長とASF・飯塚社長
プロトタイプ車両を発表する佐川急便・本村所長とASF・飯塚社長全 4 枚

佐川急便は13日、カーボンニュートラルの実現に向け、配送用の電気軽自動車のプロトタイプを公開した。現在約7200台を2030年度までにすべて、EVにしていく予定だ。

【画像全4枚】

プロトタイプ車両はASFが企画・開発・製品管理などを行い、中国の五菱汽車で製造した。 

発表会で、佐川急便の本村正秀社長は「軽自動車のEV化は、カーボンニュートラルに向けた取り組みのひとつ。7200台すべてがEVになれば、2万8000トンのCO2削減となり、これは、全体の1割に当たる」と説明。また、ドライバーへのアンケートに基づいた使いやすさと、IoTを使ったデバイスなどで、安全性や配送の効率化を図ったことも紹介した。

室内は、運転席が助手席よりも幅10cmほど広く取られ、ゆったりと運転できるほか、ノートパソコンや書類が使いやすいよう、助手席前に引き出し式のプレートを設置。大容量の収納を各所に備え、1リットルの紙パックも入るドリンクホルダーや、女性ドライバーに嬉しい、化粧ポーチや生理用品を入れる蓋付きの収納なども備えた。

荷室は、積み下ろしがしやすいように、荷台を高めにし、LED4本を使った明るい照明を設置。タイマー付きのUV除菌装置で、終業後から翌日の始業の間に、除菌が行えるようにしている。

安全性や運行管理の面では、デジタルタコグラフや、居眠りやスマホ通話などを検知できるAIカメラ搭載のドライブレコーダー、AI危険検知システム、体温・心拍数などの健康データの管理などITを最大限に活用。衝突被害軽減ブレーキや後退時被害軽減ブレーキなども搭載する。

航続距離は1回の充電で200km以上となる予定。天井には太陽光パネルを設置して、走行時のエネルギーを供給。非常時には、緊急電源としても使用を想定する。

プロトタイプは今後、テストを重ね、最終的な仕様を決定。9月中に量産を開始する予定だ。順調にいけば、2022年9月から各営業所に納車し、2030年度までにはすべての配送用軽自動車がEVとなる。

開発したASFの飯塚裕恭社長は「再生エネルギーやグリーンエネルギーの活用、保有から利用への変化への対応、ラストワンマイルの問題の解決を推進していきたい」とし、現保有車両のトータルコストよりも安価なオールインワンパッケージのリースや、利用者が使いやすくなるサブスクリプションモデルについても構想を明かした。

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