BMW M5 の軽量版「CS」、MotoGP 予選最速ライダーに贈呈へ…2021年シーズン

4.4リットルV8ツインターボは635hpに強化

細部をゴールドブロンズで仕上げたエクステリア

カーボン製パーツにより約70kg軽量化

後席は独立2名がけのバケットタイプに変更

BMW M5 CS
BMW M5 CS全 19 枚

BMWは4月16日、二輪レース世界最高峰の「MotoGP」で、2021年シーズンの年間予選最速ライダーとなった選手に、『M5 CS』(BMW M5 CS)を贈呈すると発表した。

BMWは2003年から「BMW Mアワード」として、MotoGPの年間予選最速者を表彰してきた。前回の2020年シーズンは『M2 CS』を、MotoGPで2020年の年間予選最速ライダーとなったファビオ・クアルタラロ選手に贈呈している。

ファビオ・クアルタラロ選手は、2020年のMotoGPにおいて、4回ポールポジションを獲得した。これは、ライバルの誰よりも多い回数。同選手は、BMW Mアワードで合計225ポイントを獲得し、ライバル選手を13ポイント引き離した。同選手のBMW Mアワード受賞は、初めて。これにより、クアルタラロ選手は2013~2019年、7年連続でBMW Mアワードを受賞したマルク・マルケス選手の連勝記録を終わらせている。

4.4リットルV8ツインターボは635hpに強化

M5 CSの4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは強化されており、最大出力は635hp/6000rpmを獲得する。これは、ベース車両の『M5コンペティション』に対して、10hpの上乗せだ。最大トルクは76.5kgm/1800~5950rpmに据え置かれた。

BMWによると、 M5 CSはBMWMの歴史の中で、最もパワフルになるという。「ドライブロジック」を備えた8速「Mステップトロニック」トランスミッションと、「M xDrive」4WDシステムを組み合わせた。M xDriveは、後輪駆動の2WDモードが選択できる。

サスペンションは、前後のスプリングとダンパーを専用チューニングした。タイヤはサーキット走行も視野に入れたピレリ「Pゼロコルサ」が標準で、サイズはフロントが275/35R20、リアが285/35R20とした。

動力性能は、0~100km/h加速が3.0秒で、0~200km/h加速が10.3秒。最高速は、305km/h(リミッター作動)となる。0~100km/h加速は、ベース車両のM5コンペティションの3.3秒に対して、0.3秒速い。

細部をゴールドブロンズで仕上げたエクステリア

外観は、キドニーグリルサラウンド、キドニーグリルの「M5 CS」バッジ、フロントフェンダーのMプレート、トランクリッドエンブレム、20インチのYスポークデザインの鍛造Mアルミホイールを、ゴールドブロンズで仕上げた。ドアシルフィニッシャーには、照明付きのM5 CSプレートが付く。

BMWレーザーヘッドライトのL字型ライト部分は、ロービーム、ハイビーム、ウェルカムライトをオンにすると、イエローで点灯する。これは、GTレーシングカーを連想させるものだという。

ボディカラーには、ブランドハッチグレーメタリックなどを設定した。「BMWインディビジュアル」のマットペイント仕上げとして、フローズンブランドハッチグレーメタリックとフローズンディープグリーンメタリックも選択できる。

カーボン製パーツにより約70kg軽量化

M5 CSは、ボンネットをカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)に変更するなどして、ベース車両のM5コンペティションに対して、約70kgの軽量化を達成する。

ボンネット、フロントリップスポイラー、ドアミラーカバー、リアスポイラー、リアディフューザー、Mパワーエンジンコンパートメントカバー、インテークサイレンサーはカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製だ。一部には、カーボン独特のパターンが見える演出を施している。

4本のテールパイプを備えたステンレス製スポーツエキゾーストシステムと、赤く塗装されたキャリパー(オプションでゴールドを用意)が特徴のMカーボンセラミックブレーキが標準装備される。

後席は独立2名がけのバケットタイプに変更

インテリアは、前席に軽量なMカーボンシートを採用する。後席は独立2名がけのバケットタイプに変更した。ブラックのメリノレザーには、ムジェロレッドのステッチがアクセントに配される。フロントシート一体型のヘッドレストは、M5のロゴとドイツ・ニュルブルクリンクサーキットのコースレイアウトがあしらわれた。

Mアルカンターラステアリングホイールは、0時の位置に赤いステッチが入る。パドルシフトはカーボンファイバー製で、ステアリングホイールのスポークはブラッククローム仕上げとした。

前席のセンターコンソールのアームレストは、軽量カバに置き換えられた。ブラックメリノレザーには、赤いダブルステッチを使う。インストルメントパネルの「CS」エンブレムと後席のバケットスタイルのシートの間には、赤いアクセントが使用されている。

《森脇稔》

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