カーケア製品の市場規模は、2020年に103億6000万米ドルとなり、2021年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)4.3%で拡大すると予測される。世界各地での自動車販売台数の急増、消費者の可処分所得の増加、洗車技術の革新などが予測期間中の市場を牽引する---。
グローバルインフォメーションは4月15日より、市場調査レポート『カーケア製品の市場動向・市場シェア・市場規模の予測 (2021-2028年):製品 (カークリーニング製品・カーワックス)・パッケージ容量 (501-999 mL・251-500mL)・地域別』(Grand View Research, Inc.刊)の販売を開始した。
カーケア製品や外観を向上させる製品は、高級車やスポーツ用多目的車(SUV)に広く使用されている。車の輝きを維持し、保護するために使用されるワックスやポリッシュは、車の外観を維持するために使用される保護剤やクリーナーなどがある。リポートによると、これらの製品需要が促進されるという。
地域別に見ると、米国のカーケア製品市場は、ゼネラルモーターズ、フォードモーターズ、テスラなどの大手自動車メーカーが存在することから、高い成長が見込まれる。また、自動車メーカーがサービスセンターを小規模な場所に設置する傾向が強まっていることや、自動車のメンテナンスに対する消費者の意識が高まっていることも、米国市場の成長に寄与するという。
インド、タイ、中国などのアジア太平洋地域の主要国では、人口の増加と所得の向上を背景に、自動車生産台数が高い水準にある。これらの国々では、自動車生産の増加によりカーケア製品の需要拡大が継続する。
いっぽう、ヴィンテージカーや中古車の販売が大幅に増加していることも、カーケア製品市場の成長に貢献しそうだという。これらの車の外観を維持には、カーケア製品の必要性が現代の車より大きい。以前は、メンテナンスはDIY(Do-It-Yourself)が主流だったが、現在は、DIFM(Do-It-For-Me)が主流となっているという。車のメンテナンスにプロのサービスを選ぶ人が増えたことから、DIFM市場が急速に拡大しており、このこともカーケア製品市場の成長を促すと考えられる。
自動車業界のプレーヤーにとっては、カーケア製品市場で、様々な費用対効果の高い代替品が用意されるようになったことレポートは指摘する。車を磨いたりワックスをかけたりする代わりに塗料を塗っておけば、車の輝きを長く保つことができる。原材料については、カルナバ(カルナウバ)蝋の代わりに蜜蝋を使用することで、製品の製造コストを低減できるようになったという。