アルピーヌ A110 にアートカー、スピード感を表現…3台を販売へ

現代アートを手がけるフェリペ・パントネ氏の作品

手作業でのボディの塗装に数週間

292hpターボを搭載する「A110S」がベース

アルピーヌ A110 X フェリペ・パントン
アルピーヌ A110 X フェリペ・パントン全 12 枚

アルピーヌは5月21日、『A110』(Alpine A110)をベースにしたアートカー、『A110 Xフェリペ・パントネ』を欧州で発表した。4台が製作され、そのうち3台が販売される、としている。

現代アートを手がけるフェリペ・パントネ氏の作品

フェリペ・パントネ氏は、アルゼンチン系のスペイン人。現代アートにおいて、世界的な旋風を巻き起こしているという。ひと目で彼の作品と分かり、異なる解釈を呼び、見る者を飽きさせないのが、パントネ氏の作品の特徴だ。

アルピーヌとパントネ氏は2021年4月、コラボレーションを開始し、アルピーヌのF1マシンをベースにした「アルピーヌF1xフェリペ・パントネ」を発表した。その後、パントネ氏は、フランスの「アトリエ・ルノー」の1階に転じするアルピーヌF1xフェリペ・パントンの1/2スケールモデルを制作し、アルピーヌによるF1の芸術的解釈を提示した。

アルピーヌとパントネ氏のコラボレーションは、アルピーヌブランドの象徴的なモデル、アルピーヌA110のアートカーの開発により、新たな一歩を踏み出したという。

手作業でのボディの塗装に数週間

このプロジェクトに取り組む前に、パントネ氏はアルピーヌブランドとその歴史を研究し、フランスのスポーツクーペのユニークな個性を感じるために、アルピーヌA110を長時間、ドライブしたという。

その結果、パントネ氏は、アルピーヌA110に対して、モダンでダイナミック、エレガントな解釈が生まれたという。アートカーのグラフィックラインはA110のフォルムに沿っており、車両が静止している時でも、スピード感を追求している。また、フェリペ・パントン氏のシグネチャーカラーのブラックとホワイトも特長だ。フロントフードとサイドドア、リアフェンダー、リアフードなどには、幾何学的なパターンが描かれている。

ボディの塗装作業は、パントネ氏が完全に手作業で行い、完成までに数週間の時間を要した。パントネ氏は、「A110のアートカーのコンセプトは、超ダイナミズム感覚を呼び起こすこと。何年も追い求めてきた視覚的なスピードを表現した」と語っている。

292hpターボを搭載する「A110S」がベース

パントネ氏によってデザインされたアルピーヌA110のアートカーは、A110シリーズの中で最も強力なバージョン、「A110S」がベースだ。1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを、さらなる高性能化を求めてチューニングした。ターボチャージャーのブースト圧は、より高いパフォーマンスを実現するために、0.4バールに引き上げた。その結果、最大出力はプラス40psの292ps/6400rpmを獲得する。最大トルクは32.6kgmと変わらないが、2000~6400rpmの幅広い領域で、発生し続ける特性とした。

トランスミッションはゲトラグ製の7速デュアルクラッチで、車両重量は1134kg。動力性能は、0~100km/h加速を4.4秒で駆け抜け、最高速は250km/hに到達する。

3台のA110のアートカーはそれぞれ、12万5000ユーロ(約1660万円)の価格で販売される。フェリペ・パントン氏によると、エクスクルーシブ性を高める目的で、3台のA110を異なる作品にするために、微妙にグラフィックを変えているという。

《森脇稔》

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