【プジョー 3008 ハイブリッド4 新型試乗】へぇ~プジョーもこんなクルマ作れるんだ…中村孝仁

プジョー 3008GT ハイブリッド4
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全くの上から目線で恐縮だが、このクルマに乗ってへぇ~プジョーもこんなクルマ作れるんだ…なんて素直に感心してしまった。

では一体何がこんなクルマ…なのか。それが今回プジョー『3008』に追加設定された、「ハイブリッド4」と名付けられたPHEVである。このクルマ、フロントにエンジンとトランスミッション、その間にモーター。リアにもモーターを装備していわゆる電動四駆のシステムを持っている。まあ、ここまでは他メーカーでも存在していると思うのだが、驚かされたのはその制御の複雑なこと。

4つのモード

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デフォルトの走行モードは「ハイブリッド」。これにエレクトリック、スポーツ、4WDと4つの走行モードがある。そしてハイブリッドモードの場合は基本バッテリーから供給される電気によって電動走行。バッテリーが尽きてくる、もしくは強い加速力を得たい時はこれにエンジンが加担する。

「エレクトリック」はその名の通り電動走行で、一応満充電で64kmの電動走行を可能にしているとあるが、あくまでも理想的な話であって、何度か試してみたものの、40km前後がリアルなところである。しかもご存知の通り電動走行は、その走り方によって航続距離は大きく変わってしまうから、あくまでも目安だ。

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次に「スポーツ」モード。これは基本エンジンが主役でモーターがアシストする走りだが、いや~このモード、スポーツの名に恥じずドンとアクセルを踏みつけるとそれこそ矢のように加速する。さすがにシステム出力300psだけのことはある。

そして最後が「4WD」。このクルマの場合オンデマンド4WDで、リアはモーターのみの駆動。実際に雨の日に4WDで走って、モードを走行中に切り替えてみたのだが、フロントのエンジンがするすると止まり、基本は後輪駆動になって、オンデマンドでフロントも駆動するというシステムのようである。つまり基本は後輪駆動だ。

バッテリーを使いきったら4WDは使えない?

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そこでハタと思った。待て待て、こんな走りになると雪のない東京からハイブリッドモードで走って、雪景色の地域に到達したころにはバッテリーを使いきって、肝心な時に4WDモードが使えなくなってしまうんじゃないか?そんな素朴な疑問が湧いたので、広報に問い合わせてみた。結論から言えば当然のことながら「ご安心ください」であった。

これ、どういうことかというと、ハイブリッドモードで電気を使いきるとエンジンが顔を出して、その後はほぼ通常のガソリン車になる。この時バッテリー残量は当然ゼロを表示しているのだが、これも当然ながら現実的にはゼロではない。それがどのくらい残っているかは定かにならないのだが、とにかくオンデマンドの4WDモードで走るくらいの量は残っているという。

そこでさらに食い下がって、「雪道でかなりの距離走ろうと思ったらどうなるんですか?」と問いかけてみると、「ご安心ください、フロントのモーターがジェネレーターの役目を果たし電気を作り出してリアに供給します」との答えであった。とにかく、電気が尽きた状態でもちゃんと4WDモードは機能するのである。   

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このやり取りを持って、冒頭のへぇ~…となったわけである。電気→エンジン→電気といったやり取りは非常にスムーズでまさしくシームレス。それにバッテリー残量がゼロになっても発進だけは電気がアシストするようなので、発進加速もとてもスムーズだ。一応メータークラスターのディスプレイにエネルギーフロー状況を示してはいるが、そんなものを見ながらはとても走れない。いずれにせよ、変化を感じ取ることはまず不可能だ。

ある時はFWD、またある時はFRあるいは4WD。こうした制御はトヨタが得意とするところだが、PSAもどうしてどうして、なかなか凄いことをやっている。昔は電気に関して特に故障が多かったイタフラ車だが、今となっては過去の話だ。

充電設備があるにこしたことはない

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充電は200Vオンリーである。つまり高速道路などのチャデモシステムには対応していない。なので、このクルマで本来のパフォーマンスを引き出そうと思ったら、やはり家に充電設備があるにこしたことはない。

およそ1週間で400km走った。走行時は家に帰るとほぼ必ず満充電にしたから、おおよそだが初めの40km程度は電動車として機能する。すると、必然的に内燃機関の燃費はすこぶる良くなり、返却の際満タンにして返すのだが、電費を無視した燃費は23.2km/リットルとBセグメントのハイブリッド車並み。価値有る一台だと思う。それに内外装もお洒落だし…。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来43年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

《中村 孝仁》

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