国土交通省四国運輸局は5月31日、阿波海南駅(徳島県海陽町)と甲浦(かんのうら)駅(高知県東洋町)を結ぶ阿佐海岸鉄道が上限運賃申請を行なったことを明らかにした。
これは今夏に予定されているデュアル・モード・ビークル(Dual Mode Vehicle=DMV)の導入に伴なうもので、導入後は道路と鉄路の切替えを行なう「モードチェンジ」設備がある阿波海南駅と甲浦駅がともに信号場に格下げとなることから、今回の申請は信号場名義で行なわれており、JR四国から譲り受けた阿波海南信号場~海部間は新規申請、既存の海部~甲浦信号場間は変更申請となっている。
申請によると、新たな賃率は普通運賃が5kmまで200円で、5.1~10kmは1km増すごとに85円を加算することになっている。また、定期運賃については、利用区間の普通運賃を60倍にしたものを35%引きして端数処理したものとなっている。
これにより普通運賃は、宍喰(ししくい)~甲浦信号場間が10円の値下げ(現行200円)となるものの、その他の区間では30~320円の値上げとなり、海部~甲浦信号場間が最大の上げ幅(現行280円→600円)となる。
今後は6月14日までに行なわれる意見募集を経て、運賃が認可される運びとなる。