【フェラーリ ポルトフィーノM 新型試乗】「M」に込めたGTカーとしての資質…九島辰也

フェラーリ ポルトフィーノM
フェラーリ ポルトフィーノM全 10 枚

フェラーリのGTカーに新たなモデルが登場した。『ポルトフィーノ』の後継にあたる『ポルトフィーノM』である。ポルトフィーノは『カリフォルニア』、同「30」、同「T」などに続くモデルで、リトラクタブルハードトップが特徴。要するにクーペにもスパイダーにもなり、それぞれの走りが楽しめるのが謳い文句だ。

【画像全10枚】

フェラーリのイメージはV8エンジンのミッドシップだが、V8をフロントに積んだこのシリーズもしっかり人気を得ている。カリフォルニア登場時は既存の顧客とは異なるユーザーが増えたことをフェラーリはプレゼンテーションでよく強調していたものだ。

「M」の意味

フェラーリ ポルトフィーノMフェラーリ ポルトフィーノM
ポルトフィーノMの“M”はイタリア語の”Modificata”のことで、スタンダードモデルをモディファイしたことを意味する。かつては『456M GT』や『575M』などにも使われていたので、フェラーリの中ではひとつのパターンと言えるかもしれない。

モディファイの中身はエンジン出力を600馬力から620馬力にアップしたことが目に留まるが、そればかりではない。7速ギアボックスを新開発の8速デュアルクラッチに変更したり、ドライブモードのマネッティーノを5つのモードに増やすなど大胆に手が入っている。

また、ガソリン・パティキュレート・フィルターをエキゾーストシステムに採用することで、ヨーロッパの厳しい排ガス規制「ユーロ6d」にも適合させている。世界的なスーパーカーブランドとて、そこは進化したようだ。

GTカーとしてのパフォーマンス

フェラーリ ポルトフィーノMフェラーリ ポルトフィーノM
実際に走らせるとどんな印象なのかというと、GTカーとしてのパフォーマンスが上がったように思えた。それは20馬力アップされたエンジン出力よりも、街中での乗りやすさや高速道路でのスムーズさと言った点である。具体的にはストップ&ゴーを繰り返す街乗りでギクシャクすることはなく、低速からの加速も至って自然に行う。とにかく快適なのだ。

思うに、これは新開発のギアボックスが大きく貢献しているのではないだろうか。速度に見合った適切なギアが選択され、それに合わせてトルクの伝達量を変えるソフトウェアが組み込まれている。

フェラーリはターボエンジンに対し、「ゼロ・ターボラグ」というコンセプトを掲げている。これはリニアなスロットルレスポンスにこだわった考え方で、自然吸気エンジンのような吹け上がりを目指そうというものである。エンジン屋としての彼らのプライドをかけた部分だろう。でもってそれがこのポルトフィーノMで見事に実現されている。

ADASの装備も見逃せない

フェラーリ ポルトフィーノMフェラーリ ポルトフィーノM
この他では、先進運転支援システム、いわゆるADASの装備も見逃せない。アクティブクルーズコントロール、レーンディパーチャーウォーニング、サラウンドビューカメラ云々と、今時の技術をオプションで選ぶことができる。後退時に死角の動く障害物をドライバーに知らせるリアクロストラフィックアラートもあるといいだろう。その意味でもこのクルマはGTカーとしての資質は高そうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【BYD ラッコ 新型試乗】クルマとしての出来は「極めて高い」が、その真髄は別のところにあった…中村孝仁
  2. 酷暑から愛車を守る! 90系『ノア/ヴォクシー』、40系『アルファード/ヴェルファイア』用ダッシュボードマット発売
  3. 初代より軽い? 次期スズキ『アルト』は500kg台が目標
  4. 見た目は純正、音は本格派! スペーシアにPHD+サイバーナビXを組んだ実用派システム[Pro Shop インストール・レビュー]by 東京車楽
  5. 猛暑の高速道路でタイヤが突然バーストする前に! 出発前に確認したい5項目~Weeklyメンテナンス~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 東京海上日動パートナーズ、全国8エリアの代理店を一社化…7月に新会社「TNP」発足
  4. 大和ハウスベンチャーズ、自動運転幹線輸送のT2に出資…レベル4実現へ
  5. ジョイフル本田、宇都宮店にソーラーカーポート設置…ホームセンター業界最大級の発電容量1126.4kW
ランキングをもっと見る