なぜ「250cc」が若者に人気? オススメ車種のポイントは…丸山浩と小鳥遊レイラが比較試乗

コーナーリングを攻めてみてもちゃんと楽しめるのが250ccの魅力

街乗りの取り回しも快適で交差点もヒョイヒョイ曲がれる

財布に優しいのも人気の理由の一つ

プロレーサー丸山浩と小鳥遊レイラが250ccバイクを比較試乗。若者に人気の理由を探る
プロレーサー丸山浩と小鳥遊レイラが250ccバイクを比較試乗。若者に人気の理由を探る全 40 枚

なぜ今「250cc」が若者たちに人気なのか。ヤマハ『YZF-R25』、スズキ『ジクサー250』、ホンダ『レブル250』と三車三様の250マシンを前に、いま注目のバイク女子・「ことりちゃん」こと小鳥遊レイラが師匠であるプロレーサー丸山浩が語り合う。

ことりちゃんが250ccに惹かれる理由、そして250ccを選ぶ際のオススメポイントとは。

コーナーリングを攻めてみてもちゃんと楽しめるのが250ccの魅力

スズキ ジクサー250(左)とヤマハ YZF-R25 (右)スズキ ジクサー250(左)とヤマハ YZF-R25 (右)
丸山浩(以下、丸山):今回はYZF-R25、レブル250、ジクサー250とスタイルの違う3台を集めて、今なぜ若い子たちに250ccが人気なのかを世代を代表することりちゃんに聞いてみようと思うんだけど。そもそも、ことりちゃんは何で250が好きなの?

小鳥遊レイラ(以下、ことり):やっぱりパワー感ですかね。250クラスより手軽となると125クラスだと思うんですが、そうなると高速道路に乗れないのでツーリングに行くときはちょっと不便。逆に大型クラスだと普段使いには重すぎるし…。今回の3台は、それぞれ馬力や回転数の違いはあれど、街乗りの範囲では下から上まで扱いやすいそこそこのパワーがあるという点が共通で、普段の生活の中ではほとんど差を感じさせない。どれも同じような感じで乗ることができました。

丸山:なるほどね。例えばR25はフルカウルスタイルで、いかにもスポーツライディングで速さを求めたくなるイメージなんだけど、それでも扱いやすかった?

ヤマハ YZF-R25ヤマハ YZF-R25 と小鳥遊レイラ
ことり:はい、扱いやすいですね。コンセプトとして聞いていた「街乗りからスポーツライディングまで、あわよくばサーキットまで」の通り、それをすべてカバーしていると思います。街中での扱いやすさを損なわずにスポーツライドができるというのがR25の強みじゃないでしょうか。

丸山:600や1000になるとスーパースポーツでは「峠を攻めなくてはいけない」とか「速く走らないといけない」とか、どこかイメージどおりの使い方を強いられるところがあるよね。そこが250だと、街中もラクだしツーリングにも使えるし、攻めてみてもちゃんと楽しい。

ことり:自分の行きたいステージに合わせて走れるところが、R25はすごいですよね。

街乗りの取り回しも快適で交差点もヒョイヒョイ曲がれる

スズキ ジクサー250スズキ ジクサー250
丸山:対してジクサーは完全に軽さを売りにしたストリートネイキッド。こちらの乗りやすさについてはどんな印象だった?

ことり:ジクサーは、私の愛車である『GSX250R』よりも馬力があるのに車重が軽いので初速がスッと伸びていくところがとても乗りやすかったです。ただ、R25と比べると最終的なパワーは高くないし上の方も1万回転くらいまでしか回らないので、高回転域になると緩やかには感じてしまいますね。でも、一般道ではそこまで回す必要はないですからね。60km/h以内だったらR25とも遜色なく、どの回転数でも気持ちよく走れるバイクだと思いました。

丸山:そしてレブルはクルーザータイプという、まさに「ロングライドツーリングをするためのマシン」というイメージがあるけれど、これも同じように扱いやすかったと。

ことり:そうですね。その一番の理由としては、クルーザータイプでありながらやっぱり250クラスに収まる範疇の軽い車重というところじゃないでしょうか。それにプラスしてクルーザーの一番の持ち味である足着き性の良さもしっかり兼ね備えている。クルーザーだからバンク角が少なくて曲がりにくいのかと思ったら、まったくそんなこともなくて交差点も他の2台と同じようにヒョイヒョイと曲がれちゃう。自分の操りたいように操れるという感じ。女性にも人気があって、ある程度バイクに乗り続けてそろそろもう激しいのはいいかなという人が乗り換えるという話も、実際にレブルに乗ってみたらしっくり来ましたね。

ホンダ レブル250ホンダ レブル250 と小鳥遊レイラ

車検の必要がなくてお財布に優しいのも人気の理由

丸山:スタイルは違っても共通部分が多いとなると、どれを買おうか迷っている若い人たちにどうやってオススメしようか。

ことり:恰好(見た目)で選んでもらっていいかなと思います。何にでも使えてすぐに乗り出せる250って、どれも私たちの生活スタイルと相性がいいんですよ。R25はスポーティだからと言ってツーリングや街乗りが厳しいわけじゃないし、逆にレブルはクルーザーの姿なのに250同士だったら峠に行っても置いてかれて困るということなく、それなりに走れちゃうと思います。買った後で自分の趣味方向とバイクの姿カタチが合わないなと気付いても、実際の使い方の面ではそんなに後悔することがないと思うんです。

丸山:その「後悔しなくて済む」というのが、大型と一番違うところかもね。自分の趣味嗜好と違ったと気付いても買い替えなくていいからね。むしろ買い替えるときは自分の趣味嗜好が固まってから、そのときこそ上のクラスにステップアップすればいいんだから。

小鳥遊レイラとプロレーサー丸山浩が250cを語る小鳥遊レイラとプロレーサー丸山浩が250cを語る
ことり:それに250の良さと言ったらもうひとつ。車検の必要がなくて財布に優しい!

丸山:あはは、それも若者にとっては大きいね。

ことり:でも、車検がいらないからと言ってもメンテが必要ないわけではないということを250cc 2台持ちの私が皆さんにはちゃんと伝えておかなくちゃ。乗りっぱなしで調子が悪くなっちゃうと、せっかくの扱いやすさが台無しになっちゃいますからね。

小鳥遊レイラとプロレーサー丸山浩が250cを語る小鳥遊レイラとプロレーサー丸山浩が250cを語る

小鳥遊レイラ|愛称:ことりちゃん
レースクイーンに憧れてモータースポーツ業界へ。しかしMOTOR STATION TVでの出演をきっかけに走る方に目覚めてしまい、いきなり大型二輪免許を取得。現在では2輪4輪共にサーキットを走り、一昨年に4輪のレース参戦のためJAF国内A級ライセンスを取得。先日、MFJロードレース国内ライセンスを取得して、今年は2輪でもレースに参戦予定。イベントMCから2&4輪の耐久レース参戦まで楽しむモータースポーツ女子。身長は160cm。

丸山浩|プロレーサー、テストライダー・ドライバー
1988年から2輪専門誌のテスターとして活動する傍ら、国際A級ライダーとして全日本ロード、鈴鹿8耐などに参戦。97年より4輪レースシーンにもチャレンジ。スーパー耐久シリーズで優勝を収めるなど、現在でも2輪4輪レースに参戦し続けている。また同時にサーキット走行会やレースイベントをプロデュース。地上波で放送された「MOTOR STATION TV」の放送製作を皮切りに、ビデオ、DVD、BS放送、そして現在はYouTubeでコンテンツを制作、放映している。また自ら興したレースメンテナンス会社、株式会社WITH MEの現会長として、自社製品、販売車両のテストライド、ドライブを日々行っている。身長は168cm。

《釜田康佑》

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