静岡県富士市の吉原駅と岳南江尾駅を結ぶ岳南電車は6月23日、岳南富士岡駅に電気機関車公園(仮称)を8月21日に開設すると発表した。
同社の前身である岳南鉄道にはかつて電気機関車が在籍しており、貨物列車や構内入換に使われていたが、2012年3月に貨物輸送が廃止されて以来、4両が岳南富士岡駅で休車状態となっていた。
展示される車両は、ED40形(ED402・403)、ED29形(ED291)、ED50形(ED501)で、一部は前照灯の点灯や汽笛吹鳴など、現役時を彷彿させる演出を行なえるよう整備される。
このほか、構内にウッドデッキやくつろぎのスペースなどを整備。岳南名物の夜景電車運行時には機関車のライトアップも行なうとしており、整備完了は8月中旬となる。
ED50形ED501(左前)とED29形ED291(右)。ともに昭和ひと桁の戦前生まれで、ED501は上田温泉電軌(後の上田交通真田線)から名古屋鉄道を経て岳南入りし、入換用として使用。ED291は豊川鉄道(飯田線豊川~大海間の前身)→国鉄の機関車で、岳南では貨物輸送の需要減少により予備車となっていた。