パナソニック、急騰のテスラ全株を売却---元手の24億円が4000億円に[新聞ウォッチ]

テスラの充電ステーション(米カリフォルニア)
テスラの充電ステーション(米カリフォルニア)全 6 枚

2021年3月期決算の上場企業の株主総会がピークを迎えて、それぞれの企業は有価証券報告書を金融庁に提出するが、こうした中、パナソニックは21年3月末までに保有していた米電気自動車(EV)大手のテスラの全株式を約4000億円で売却していたことを公表した。

6月25日付けの日経夕刊などが取り上げていたが、パナソニックが関東財務局に提出した有価証券報告書によると、2020年3月末時点で808億9700万円だった保有額は、21年3月末でゼロとなっていた。

パナソニックは約24億円を投じ、テスラ株を2010年に1株あたり21.15ドルで140万株を取得していたが、そのテスラの株価は21年1月に一時900ドルをつけ、足元でも約680ドルで推移するなど急騰し続けている。株式分割を考慮すると出資時の100倍以上に高まったという。つまり、手元資金わずか24億円が、10年余りの塩漬けで4000億円に大化けしたことになる。もっとも、テスラとの共同運営の電池工場の建設には2000億円以上を投資するなど、株の売却益が「あぶく銭」だったかどうかは疑わしい。

パナソニックは米ソフトウエア大手の「ブルーヨンダー」を約7600億円で買収する計画だが、テスラ株の売却で得た資金を企業の合併・買収(M&A)などの成長投資に活用する方針という。

販売店に納車されるテスラ(米カリフォルニア)販売店に納車されるテスラ(米カリフォルニア)

パナソニックはテスラに株式売却を通知しているとし、「パートナーシップに影響を与えるものではなく、引き続き良好な関係を継続している」とのコメントを発表した。だが、「カネの切れ目が縁の切れ目」とまでは言い切れないが、今後はEV向けの電池供給を巡って微妙な駆け引きが続くことは間違いないだろう。

2021年6月28日付

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《福田俊之》

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