アバルト「695エッセエッセ」、シリーズ最速モデルを欧州発表…1390台を限定生産

アルミ製ボンネットと手動で角度が調整できるリアスポイラー

専用仕上げの内外装

1.4リットル直4ターボは最大出力180hp

アバルト 695 エッセエッセ
アバルト 695 エッセエッセ全 15 枚

フィアットの高性能車部門、アバルトは7月2日、アバルト『695エッセエッセ』(Abarth 695 esseesse)を欧州で発表した。アバルトの新たな「コレクターズエディション」として、1390台が限定生産される予定だ。

写真:アバルト 695 エッセエッセ

エッセエッセとは、「スーパースポーツ」の意味。かつてのフィアット車に用意された伝統の称号だ。「エッセエッセキット」は1958年、当時のアバルト社がフィアット車の性能を手軽に引き上げられるように開発したのがルーツ。エッセエッセキットを装着したフィアット車は、さまざまなモータースポーツで活躍した。

エッセエッセキットが復活したのは2008年夏。フィアットが『グランデプント』のアバルト用にエッセエッセキットを設定した。このキットは発売後、数か月で600キット以上を販売する人気となった。アバルト『500』にも2008年秋、エッセエッセが設定された。

アルミ製ボンネットと手動で角度が調整できるリアスポイラー

ハッチバックバージョンのみが用意される695エッセエッセでは、スコーピオンブランドの伝説的なレースの歴史を思い起こさせるために、新しいアルミ製ボンネットとリアスポイラーが装備されている。アバルト 695 エッセエッセアバルト 695 エッセエッセ

アバルトブランド誕生70周年記念限定車の『695セッタンタ・アニヴェルサーリオ』のリアスポイラー、「Assetto Variabile」が装備された。アバルトによると、高速コースでのグリップと、高速走行時の安定性が向上するという。

このリアスポイラーは、手動で角度が調整できる。これは、レースでメカニックがスポイラーの角度を調整して、レーシングカーのパフォーマンスを最大限に引き出すことにヒントを得たものだ。イタリア・トリノの風洞実験施設において、アバルトのエンジニアが開発に取り組んだ。この風洞実験施設ではイタリアで唯一、風速最大210km/hを可能にする。

リアスポイラーは0~60度の角度で12ポジションに調整できる。 最大傾斜位置の60度では、200km/hでの走行時、ダウンフォースを最大42kg増加させることができる。これにより、とくにサーキットにおいて、優れた車両ダイナミクスと高速でのより安定した走行性能を実現するという。

また、アルミ製ボンネットと組み合わせることにより、軽量化が図られ、加速性能の向上につながる、と自負する。アルミ製ボンネットは、通常のボンネットと比較して重量を25%削減しており、アバルト『595コンペティツィオーネ』と比較して、総重量は10kg軽い。アバルトによると、695エッセエッセはシリーズの中で最速という。アバルト 695 エッセエッセアバルト 695 エッセエッセ

専用仕上げの内外装

エクステリアは、フロントバンパーとリアバンパーの白いアクセント、白いドアミラーカバー、ホワイトのサイドステッカーなどを専用装備した。17インチのアルミホイールもホワイト塗装で、赤いセンターキャップが付く。車体側面には695のロゴ、リアには「695esseesse」のエンブレムが装備されている。

インテリアは、シートのヘッドレストに「one of 695」の文字が入る。2種類のボディカラー同じ色のステッチが、サベルト製のシートに配された。赤いシートベルトと白いリアシェルも採用された。ダッシュボードの表面は、アルカンターラで仕上げられる。右下には695esseesseの文字がレイアウトされた。また、レーシングスピリットを強調するために、シフトレバー、ペダル、ステアリングホイールには、カーボンファイバー製トリムをあしらう。

コネクティビティの面では「satnav」を備えた「Uconnect」インフォテインメントシステム、Apple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」が組み込まれた7インチのタッチスクリーン、DABデジタルラジオが装備されている。アバルト 695 エッセエッセアバルト 695 エッセエッセ

1.4リットル直4ターボは最大出力180hp

パワートレインは、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「Tジェット」エンジンだ。最大出力は180hp、最大トルクは25.5kgmと、アバルトの「695シリーズ」と同じスペックを獲得する。0~100km/h加速は6.7秒、0~400m加速は15.1秒。最高速は225km/hに到達する。チタン製の「アクラポビッチ」エキゾーストシステムが装備されており、痛快なサウンドを発生する。

ブレンボ製ブレーキを標準装備した。フロントには赤い4ピストンアルミ製キャリパーと305mm径ディスク、リアには240mm径ディスクが装備される。前後ともディスクには、穴開き仕様だ。FSDテクノロジーを備えたコニ製サスペンションも装備されている。

トランスミッションはマニュアルが標準。オプションでパドルシフト付きの「アバルトロボットシーケンシャルトランスミッション」が選択できる。

アバルト695エッセエッセは、695「スコーピオンブラック」と「695カンポボログレイ」の2仕様合わせて、1390台を限定生産する予定だ。アバルトが、独占性、最高のパフォーマンス、レーシングスピリットを求める顧客のための新しいコレクターズエディション、としている。

《森脇稔》

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