VW ゴルフR 新型にワゴン、2.0ターボは320馬力…欧州発表

従来型に対してパワーは+20psでトルクは+2kgm

0~100km/h加速4.9秒で最高速270km/h

サーキットなどのクローズドコースでは「ドリフト」モードが選択可能

フォルクスワーゲン・ゴルフ R ワゴン 新型
フォルクスワーゲン・ゴルフ R ワゴン 新型全 16 枚

フォルクスワーゲンは7月7日、新型『ゴルフRワゴン』(Volkswagen Golf R Wagon)を欧州で発表した。ハッチバックに続いて、ワゴンの新型にも、高性能な「R」が設定される。

従来型に対してパワーは+20psでトルクは+2kgm

『ゴルフR』は、これまでの4世代のすべてが駆動方式4WDで、常にダイナミックで、特別なデザインを備え、クラスの技術的ベンチマークであり続けた。新型ゴルフRワゴンも、その伝統を継承しているという。

新型ゴルフRワゴンは、8世代目となる新型『ゴルフ』シリーズの頂点に位置する高性能グレードであり、歴代最強のゴルフとなる。「EA888型」直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、専用チューンされた。シリンダーヘッドにターボチャージャーへの水冷排気ガスルートが組み込まれたほか、デュアルカムシャフト調整機能付きの可変バルブタイミングなど、新しいテクノロジーを採用した。

この結果、最大出力は320ps、最大トルクは42.8kgmを獲得する。従来型(欧州仕様)の最大出力300ps、最大トルク40.8kgmに対して、パワーは20ps、トルクは2kgm強化された。

0~100km/h加速4.9秒で最高速270km/h

トランスミッションは、7速デュアルクラッチの「DSG」を組み合わせた。新型の0~100km/h加速は4.9秒、最高速は250km/h(リミッター作動)。新型には、オプションで「Rパフォーマンスパッケージ」を用意した。これにより、最高速を270km/hに引き上げることができる。

足回りのセッティングは、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースで煮詰められた。オプションのRパフォーマンスパッケージでは、「ニュルブルクリンクドライビングモード」が装備できる。

このニュルブルクリンクドライビングモードでは、新しい4WDシステムをはじめ、すべての主要なドライブパラメータが、ニュルブルクリンク北コース向けのセッティングとなる。また、各種走行データを測定することも可能だ。

サーキットなどのクローズドコースでは「ドリフト」モードが選択可能

新型には、「Rパフォーマンス・トルク・ベクタリング」を備えた最新の「4MOTION」を採用する。最新の4MOTIONシステムは、エンジンの出力を4つの駆動輪に配分する新しいコントロール機能を持つ。新型では、2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの駆動力を、フロントアクスルとリアアクスルの間だけでなく、後輪の左右の間でも可変配分できるようになった。これにより、とくにコーナリング時の敏捷性を大幅に向上させているという。

2つのマルチプレートクラッチを備えたリアディファレンシャルを採用しており、リアトルクの最大100%を左右の後輪に分配することができる。このシステムは、速度やパワー、ヨーなどに基づいて、車輪間で動力を配分する。コーナーでは、システムは数ミリ秒でカーブの外側のホイールにより多くのパワーを振り向けることができるという。

新開発の4WDシステムは、「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を介して、電子ディファレンシャルロックの「XDS」や、アダプティブシャシーコントロールの「DCC」などと、初めて緊密に連携するようになった。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。XDS機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御することで、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化された、と自負する。

これにより、最高レベルの精度で最適なトラクション特性とニュートラルなハンドリングを追求した。フォルクスワーゲンによると、最新の4MOTIONとRパフォーマンス・トルク・ベクタリングというインテリジェントにネットワーク化されたシステムが、ドライビングダイナミクスの新次元を可能にしているという。

このRパフォーマンス・トルク・ベクタリングのおかげで、サーキットなどのクローズドコースでは、「ドリフト」モードが選択できる。このモードでは、ESCを「ESCスポーツ」に変更し、トルクベクタリングシステムがすべてのリアトルクを外側の後輪に送ることによって、ドリフトを開始する。このモードをクローズドコースだけで使用させるために、インフォテインメントシステムは作動前に、確認画面を表示する、としている。

《森脇稔》

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